過去と未来の分岐点に立った彼女たちは、大きく手を振って明日へと駆け出した。激動の一年とその先を見据えたニュー・シングルで11人はどこへ向かう?

 1月の日比谷野音ワンマン〈天晴れ!真冬の大ギャンパレ音楽祭 in 日比谷野音〉を13人で賑やかに飾り、多岐にわたる活動を展開する一方、7月にカ能セイが脱退し、11月には8年間在籍してきたテラシマユウカが脱退するという激動に見舞われた2024年のGANG PARADE。ただ、12人で最後の舞台として11月30日にLINE CUBE SHIBUYAで開催されたワンマン〈TO BE BORN〉は、グループ初のバンド・セットで挑んだスペシャルなパフォーマンスで圧倒し、別れの涙もありつつ爽やかに未来を窺わせるものでした。そんな年を締め括るニュー・シングル『Sparkling Moon/グッドラック・マイフューチャー』について、今後の展望について、11人に話を訊きました!

GANG PARADE 『Sparkling Moon/グッドラック・マイフューチャー』 ワーナー(2024)

 

こういうライヴがやりたかった

――初のバンド・セットで臨んだワンマン〈TO BE BORN〉から数日経ちましたが、改めてどういう日だったでしょうか。

アイナスター「もともとバンド・セットでやることは最初から決まっていたんですけど、アンコールまで12人体制ラストのライヴをして、ダブルアンコールで11人の新曲“グッドラック・マイフューチャー”を初披露して。初めてのバンドだったり、1つのライヴのなかで体制が変わったり、変化が凄く見せられた日だったと思います。ずっと〈変化を見せていきたい〉って話していたんですけど、実際にそれができたライヴだし、もっと変化して、遊び人(GANG PARADEファンの総称)ともっと楽しい遊び場を作っていきたい気持ちも高まりました。いままでにないぐらい、きつくて楽しかったです」

――それは体力的な話?

ナス「はい(笑)。ギャンパレってめちゃめちゃ曲の幅があって、今回はバンドっていう主軸ができたことでそこに統一感も出せたと思うんですけど、そのぶんセトリの流れがしんどくて。“Gangsta Vibes”“躍動”“涙は風に、思いは歌に”“Dreamer”を続けるブロックがあって、そこがいちばんきつかったです。その後の“Peace☆超パニック”もつらかったし、“pretty pretty good”もつらかった(笑)」

月ノウサギ「全部つらい(笑)」

キャン・GP・マイカ「構成的にMCみたいな、ちょっと休憩できるターンとかタイミングを気にしないでいられる時間があんまりなかったから。ナスのつらかったゾーンも曲間をシームレスに演奏で繋ぐ構成で初めてやらせてもらったから、より休む暇がなくて。でも、それがめっちゃ良かったです。こういうのをやりたかったっていうライヴができた気がします」

――ライヴ後の動画で、マイカさんは終わった瞬間にダウンされてましたね。

マイカ「ダブルアンコールが終わって最後のMCで月が話してる時に、コントロールできなくなっちゃって。力が入らなくなって運んでもらいました」

ヤママチミキ

――終わった安堵感みたいな?

マイカ「はい、全部出し切りすぎて……」

ユイ・ガ・ドクソン「赤ちゃんみたいになっちゃった」

マイカ「そう、悲しくて泣いてるって思われてたんですけど(笑)、何も考えられなくなってビックリしちゃいました。涙も鼻水も全部垂れ流しで(笑)」

チャンベイビー「垂れ流し(笑)」

マイカ「すぐ治ったんですけど」

――それぐらい気を張った日でもあったわけですね。

月ノ「でも、ホントにただ一言、〈良い日だったな〉って思います。ずっとギャンパレでやりたかったバンド・セットでワンマンをやれたのも嬉しかったですし、それを想像していたより何倍もカッコイイ形で叶えていただいて。GANG PARADEをカッコ良く見せようっていういろんな人の助けがあって実現できたライヴで、チーム一丸となってライヴが作れたことがホントに嬉しかったし、何より喜んだりビックリしたりして楽しんでくれている遊び人の気持ちが凄く伝わってきたたんですよね。例えばヴァイオリンの演奏から“Dreamer”が始まったり、みんなが想像できない演出でいろんなギャンパレを見せられたっていうか。スタッフさんやバンドの皆さんの思いも、メンバーの思いも、遊び人の思いも全部詰まった日だったな~と思います」

――演出も選曲もハイライトが多かったですが、セットリストはどうやって決まったんですか?

マイカ「ライヴ制作のスタッフさんとギャンパレスタッフ陣が相談して考えてくれて」

ナス「渡辺(淳之介:元WACK代表)さんもいろいろ意見をくださって決まりました」

ユメノユア

――12人ラストという意味が乗ってきたことで変わった部分もありましたか?

マイカ「セトリは何曲か変わりましたね」

ユメノユア「アンコールの“Priority”は“INVOKE”と迷ってたりとか」

月ノ「あと、最終的には入ったけど、最初は“Plastic 2 Mercy”が入ってなかったんですよね」

ココ・パーティン・ココ「そうだね。たぶんバンド・セット系で他にもやりたい曲があったとは思いますけど」

マイカ「“Gangsta Vibes”は13人で1人ずつラップのパートがあるから最近はやってなくて、今回も最初は入ってなかったんですよ。でも、ライヴ制作の方が〈絶対かっこいいから〉って推してくれて、うちらも絶対やりたい!ってなって。バンドだから逆に何でもできるということで、セイのパートをドラム・ソロにしてもらってダンスに変えたりとか。だから、もうできないです(笑)」

月ノ「もうできない」

ココ「やりたいんだよな」

――13人のイメージが強かった曲だと、“シグナル”の披露も良かったですね。

ユア「“シグナル”もセイが抜けてからやれてなかったので、久しぶりでしたね」

マイカ「あれも〈もう思いっきりユユをフィーチャーしちゃえ〉って」

月ノ「イントロとアウトロをユユのパートにしましたね」

キラ・メイ「1回きりだからね」

マイカ「ツアーのファイナルじゃない形の、単独のライヴだったのも良かったです。準備期間がちゃんと取れて」

ココ「しっかり準備できた」

月ノ「バンドの皆さんとも一緒に何回も通しで練習させていただいて、〈準備できることは全部やりきったから、あとはもうステージで出すだけだ!〉みたいな気持ちで挑めたのが良かった」

マイカ「みんなそんな感じだった気がする。〈緊張はしてるけど、不安要素はない〉みたいな」

ココ「マジでわかる」

キャン・GP・マイカ

――本来だとシンプルに特別なワンマンになる予定だったようですが、〈TO BE BORN〉というタイトルはもともとどういう意味で付いたんでしょう。

ユア「12人になったタイミングで開催が決まって、公演名も決まって。だから、12人で生まれるはずだったんだよね」

ベビ「そうだったっけ?」

ドク「そう、〈12人で新しいギャンパレに生まれ変わります〉っていう」

月ノ「そう思ってたら、11人で生まれ変わっちゃったっていう(笑)」

――今回のシングルの準備段階からその11人体制で動いてきて、改めて11人になってみてどうですか。

キャ・ノン「まだライヴしてないので、そこまで実感はないんですけど、全然少なくないのに、少なく感じますね。やっぱり13人いた頃のモサモサ感みたいなのが薄くなったのはあります。LINE CUBEの最後に新曲を11人で披露した時に〈これからこの形になるんだ〉ってようやく少し実感したというか。私はセイが辞めた時も、パッて切り替えるってよりかは、じわじわと実感していくグラデーションな感じだったので、今回もそうなるのかなって思います」

ユア「ノンも言ったようにライヴしてないからあれですけど、いまは自分の感情よりも、11人のライヴを観たお客さんがどういう感情になるのかなって凄く思いますね。もう直近のリリイベとか年明けのWACKツアーに向けて追われてるって感じで(笑)。やらなきゃいけないことが相も変わらず山積みなので、それに向き合ってる感じかもしれない」

――11人でのパフォーマンス用に作り直して……って数か月前に同じようなお話をした気がしますね(笑)。

月ノ「いや、ホントにそう(笑)。12人では40曲ぐらい作ったけど」

マイカ「それが、いまは……」

月ノ「5曲ぐらい(笑)」

ココ・パーティン・ココ

――表立った大きな動きはない12月ですけど、めっちゃ忙しいってことですね。

ユア「ずっと追われてます(笑)」

マイカ「私は新曲の制作をしてて、既存曲はみんなで手分けして11人のフォーメーションを作り直して。で、全員で集まった時にそれを仕上げて、1日2〜3曲ペースでやっております」

ココ「みんなで持ち曲を分担して」

マイカ「じゃないと間に合わない(笑)」

ユア「昔はフォーメーション作るのも得意/不得意があるから、得意な子がやるので良かったんですけど、いまはもうみんなで分担して」

ココ「もう苦手とか言ってられない(笑)」

ユア「でも、ちょっとずつみんなもできるようになってきて」

マイカ「みんな強くなりましたね」

ナス「だってさ、前にベビナスで“FiX YOUR TEETH”を変えた時とかは全部ユアさんにチェックしてもらって(笑)」

ベビ「丸を描いてもらってた(笑)」

ココ「成長、成長」

ベビ「でも、いまだに丸13個描いてて」

ココ「わかる。14の時とかあったもん」

――14はおかしい(笑)。

ココ「わけわかんなくなるんですよ」

ノン「でも、やっぱり奇数はフォーメーションを作りやすいなって思った(笑)」

月ノ「慣れてるからね」

ココ「それは実感した、5か月ぶりに」

ドク「Vもキレイに作れる」

マイカ「間違いない」

ユア「13から12になった時も思ったけど、やっぱり12から11になると見え方が違ってくるから、11人のバランスとかステージ上の使い方を、早く法則を見つけなきゃなっていう気持ちかもしれない」

マイカ「同じだと、どうしてもパワーダウンして見えちゃうから」

ユア「より良いものを探してる状況です」

 

ユイ・ガ・ドクソン

また新しいものが見せられる

――はい。で、そんな2024年の締め括りであり、新体制のスタートにもなるのがニュー・シングルの『Sparkling Moon/グッドラック・マイフューチャー』です。まず“Sparkling Moon”はドラマ「ワカコ酒 Season8」のオープニング主題歌ということで、前シングル収録の“トーナリティ”も手掛けたボカロPの不眠症さんが制作されていますね。

ココ「今回はありがたいことにタイアップもいただいて、こういうジャジーな曲は冬にピッタリなんじゃないかなと思います。不眠症さんの曲は、“トーナリティ”の時にユアミキが苦戦してるのを知っていたのでドキドキしてたんですけど、めっちゃ難しかったです(笑)」

ヤママチミキ「作っていただくのはまだ2曲目だけど、〈不眠症さんっぽい曲だな〜〉って思いました。あと、いつも私は基本的にハモを担当しないんですけど、この曲は全員がハモも歌割としてあるのが新しくて、そういう挑戦をたくさんさせてもらいながら楽しくレコーディングできましたね。いままでギャンパレはたくさんいろんなジャンルの曲があったけど、こういう感じの曲はなかったので、こうやってどんどん新しいものが増えていくのも凄くありがたいです」

――スウィングっぽいアレンジの曲は以前もありましたけど、歌割の複雑さもあって雰囲気は全然違いますね。

ミキ「そうですね。私は〈もう〉と〈なか〉とか、2文字だけ歌う瞬間が2回ぐらいあります(笑)」

ユア「ハモ入れたら8人で歌うところもある。〈Sing! Sing!〉のところはメインが6人で、ハモが2人」

メイ「メインが6なの?」

ココ「メインとは(笑)」

ドク「逆に誰が歌ってない?」

ユア「それぐらいいっぱい出てくる」

マイカ「ハモと、あとナルハの囁いてるとかある」

ナルハワールド「〈踊ろうぜ Baby〉のところで〈ベイベー〉って囁いてます。そこを褒めていただいて、ウィスパーのパートをいっぱいもらいました」

マイカ「ウィスパー担当」

ナルハ「間奏のパートもあんまりなくって、ずっと歌ってるみたいな曲なので歌うのは大変かもしれないんですけど、ライヴでやるのが楽しそうだなってワクワクしています」

月ノウサギ

メイ「曲をいただいた時には、声質的にもっと低音が響いたほうがカッコイイ曲なのかな?みたいな印象があって、絶対に歌割ないだろうなと思ったんですけど(笑)、こういう曲もできるって見せられたら自分のイメージも変えられるかな?みたいに思ったし、けっこう大人っぽい歌詞で曲調も夜の街っぽい雰囲気なんですけど、そこにアクセントでもいいから存在できたらいいなって思いながらレコーディングに挑んで。そしたら初めての挑戦がたくさんあったので、終わった後にドッと疲れがきました(笑)。完成してみたら歌割もいただけて、ライヴでやるのが怖いですけど、たぶん目が追いつかないぐらいメンバーが替わると思うので、お客さんの反応も凄く楽しみです」

ドク「ギャンパレのライヴを観てくれた人の感想で、たまに〈ミュージカル観てるみたい〉って言ってもらえることがあって。私もミュージカル好きなんですけど、この曲はもう想像するだけでミュージカルだから、GANG PARADEにも合うと思うし、こういうの好きですね。ユニゾンの組み合わせとか人数比も〈こういうのアリなんや〉みたいな驚くこともあって、曲調もワクワクしましたけど、歌割もおもしろいです。マイカが付けてくれた振りで披露したら、また新しいことがいっぱい見つかりそうな、そんなワクワク感もあります」

マイカ「振付けは、ミュージカルっぽい曲調でもあるし、不眠症さんが〈主人公とお酒が会話してる様子をイメージして書きました〉みたいに仰っていたので、その〈人とお酒の会話〉をどう表現するかを考えて作りました。なんせ歌割が複雑なので、そこをどう上手く入れ込むかっていうのに苦戦しました(笑)」

ミキ「いままでにない歌割だし、フォーメーションも大変なことになりそうですけど、それもまた新しい試みとして見せられるので、そこは楽しみではあります」

 

キラ・メイ

幸せを祈ってるけど、でも

――そして両A面のもう1曲が、LINE CUBEで初披露された草野華余子さんの提供曲“グッドラック・マイフューチャー”ですね。演奏も凄まじいエモーショナルな一曲です。

ユア「歌詞を書いていただくにあたって、メンバーそれぞれに草野さんから質問をいくつかいただいて、それぞれの回答を踏まえたうえで草野さんがこの歌詞にしてくださっていて。曲調やメロディーもギャンパレやWACKを意識して作ってくださったんだろうなっていう思いもあるし、歌詞も私たちに向けて書いてくださっているので注目していただきたいです。脱退が続いてしまったけど、それでもGANG PARADEというグループはここにあって、続けていくっていう、私たちの覚悟を歌に乗せてくださっているので、いまの自分たちにピッタリというか、背中を支えてくれる曲になったんじゃないかなと思います」

――草野さんとのやりとりはいつ頃?

月ノ「10月の初め、ちょうどユユから脱退の話を聞いてすぐぐらいです。だから〈それを踏まえた気持ちも全部教えてほしいです〉って言ってくださって。各々がその時の思いとかを送らせてもらって、草野さんが曲に込めてくださったっていう」

――変な言い方ですけど、絶妙なタイミングで書いていただいたんですね。

ココ「タイミング的には(笑)」

ノン「草野さんはレコーディングにも来てくださって。時間の関係で半分ぐらいのメンバーだけだったんですけど、ディレクションしていただきました。やっぱり曲を作ってくださった方に歌い方とかもディレクションしていただけると、〈ここはこうやって歌ってほしい〉っていう部分とかも直接聞けるし、それで歌うことによってまた変わったりして。自分の中でセーブしてた部分も〈もっとやっていいよ〉って言ってくださったり、自分じゃ辿り着けないような歌い方もわかったので、凄く貴重な経験をさせていただけました」

ベビ「私は他のメンバーがディレクションしていただいてるのをずっと見てて、いっぱいメモして、聞いた話を自分の中で噛み砕いてレコーディングしたんですけど。〈⼀筋縄じゃいかない今日を いつか笑えるその日まで〉ってところを、最初はもがいてる感じ、上手くいかないけど、でも〈笑えるその日まで〉ってところはニコッて笑顔で歌いました。ちょっと声色が変わるかな~みたいな」

ユア「大事だね」

ベビ「で、レコーディングしたら、そこの歌割を採用されました」

ナス「私は2番を中心に草野さんにディレクションしていただいたんですけど、メンバー全員とスタッフさんと15人ぐらいから見られてる状況にもめっちゃ緊張してガチガチになっちゃって。最近は別々でレコーディングすることが多かったから」

ココ「確かに、全員が揃って歌を録るのって久しぶりだったね」

ナス「そしたら、一回歌った後に草野さんから〈台詞で歌詞を言ってみて〉って言っていただいて。2Aの〈西陽に揺れる横顔 始まりは同じだったのにな 違う明日を 見つめる君〉っていうところは辞めていくメンバーのことを書いてるから、そのメンバーのことを思い浮かべて、悲しみでも怒りでもいいから感情を込めて歌詞を言ってほしいって言われて。歌じゃなくて、声優さんみたいにマイクに向かってただ歌詞を言うっていうのを何回かやらせてもらって。その後で改めて歌ったらスッと入ってきたというか、私たちの心に寄り添って書いてくださってるから、歌詞がスラスラと出てくる感覚になって歌えました」

キャ・ノン

――実際にLINE CUBEで初披露した時はどんな心境でしたか?

ナス「ダブルアンコールで出る前にユユが最後にグータッチしてくれて。あと、ユユ推しだった遊び人も観てくれてるわけじゃないですか。そのみんなのことを思って本番も歌いました」

ミキ「自分たちの未来を見せるための曲だから、そこに希望を持ってほしいとは思うんですけど、そういうふうに観れない人ももちろんいるなかで、〈これからこの11人で進んでいきます〉ってしっかり示すことはできたかなってLINE CUBEの時は思いましたね。歌詞を見てもらえたら〈寂しさもつらさも、全部ひっくるめて一緒に進んでいこうね〉っていう気持ちもより伝わると思うんですけど、ライヴで初見の瞬間にそこまでは聴き取れないと思うので、初披露の時はマイカの振付けを遊び人に対して精一杯届けることで真摯に〈これからギャンパレはまだまだ進んでいくよ〉〈ここで終わりじゃないよ〉っていうのを伝えたいと思って、もちろん歌も大切に届けたつもりではいるけど、どちらかと言うとその日はダンスのほうに私は重きを置いていたかなとは思います。歌詞は他のメンバーが歌うのを聴いて噛み締めてた感じかもしれない。2番の歌詞の〈君〉っていう言葉がサビでは〈貴方〉になるんですけど、近くにいた〈君〉からもう遠くにいる〈貴方〉に変わるのは、草野さんが意図的に使い分けされていて」

――曲中で対象との距離が変わっていくっていう。

ミキ「はい。草野さんがいままでたくさん作詞されてきたなかで、1つの曲の中に〈君〉と〈貴方〉が混在することって普通はないんだけど、今回はこういう思いを込めた歌詞だから、そうやって使い分けているって教えてくださって。それを聞いて、この歌詞はもっと深く自分の中に落とし込んでパフォーマンスしないといけないなって思いましたね」

――振付けも内容に沿ったものですね。

マイカ「列車に乗り続ける人と降りていった人っていう雰囲気で、車掌さんっぽい振りを入れたり、ホールで初披露だったのでフォーメーションもおもしろくしたくて、歌うメンバー以外で斜めの列になって列車っぽく見せたりして。あと、私たちの〈進みきれないけど、進まなきゃいけない〉みたいな気持ちも込めたくて、ユユが作詞した“PALET”の振りを入れたりしました。〈思いっきり前向きに踊るけど、幸せを祈ってるけど、でも、心の奥は……〉みたいな複雑な気持ちがちょっと出たらいいなと思って。草野さんらしい和の感じがあったので、よさこいの映像を観たりもしつつ(笑)、ユユを送る気持ちで振りは作りました」

チャンベイビー

――公開されたMVもギャンパレの歩みを描くような構成でした。

ドク「いままでもアートワークやMVでお世話になって、私たちをよく知ってくださってるYUKARIさんが監督してくださったので、MVのストーリーも自分の気持ちそのものとリンクするものになっていて、ありのままで挑めました。映像の中にギャンパレにリンクするギミックも入れてくださってて、別れというものも盛り込まれてたりするんですけど、それでも未来を感じられる雰囲気が曲とMVどっちにも共通してて。それがいまの気持ちとか、いまGANG PARADEがある状況にマッチングしてて元気が出ます(笑)。どこか晴れやかでいられる、前を向いていられるって思えたMVでした」

ココ「YUKARIさんには“Priority”からMV制作に携わっていただいてて、めっちゃ大食いしたり、砂丘を登ったり、いつもメンバーが全力でやることを撮影したものが多くて。“グッドラック・マイフューチャー”は曲自体も久々にド直球ストレートな曲なので、その全力具合を今回MVでも表現していただいた感じです」

ドク「動かなくなった車を押して動かすシーンがあるんですけど、うちらが馬鹿力すぎて普通に進んじゃった(笑)」

月ノ「けっこう押せちゃったよね」

ココ「本気で押してたからな」

ナス「私は運転席にいたんですけど、〈ブレーキ踏んで〉って言われて軽めに踏んでたらまだ進むから、ちょうど横で押してたミキが〈もっと踏み込んでいい、もっと、もっと〉って(笑)」

ミキ「すんごい進むから、やばいと思って」

ドク「車ってこんなに押せるんや〜って」

マイカ「最終的にスタッフさんが逆から押したりして(笑)。次の日に足と腕がパンパンになって」

ココ「めっちゃきつかったよな。みんなで〈何でこんな肩痛いんだろう〉とか言って(笑)」

 

ナルハワールド

メンバーみんな覚悟ができた

――あとシングルには“GANG PARADE SE (11SOUL ver.)”として新しい入場SEも収録されていますね。

ココ「もともと〈TO BE BORN〉から変えるのは決まってて、KOTONOHOUSEさんに作っていただきました。最初のイメージは何だったっけ?」

ミキ「〈マッドな遊園地〉っていう」

ココ「そこから二転三転して、この形になりました。サウンドはどれもカッコ良かったんですけど、GANGPARADEとして登場するSEなので」

マイカ「全体の尺とか出るタイミングとかメンバー的にも要望があって。切り替わりと、ギャンパレらしさと、ワクワク感と、遊園地感と、いろいろお願いして」

ユア「そこの部分も私たち側からも何回もオーダーさせてもらって、試行錯誤していただきました」

――SEの変更もあって、今回のシングルが大きな節目となるわけですけれども、改めて2024年はどんな年でしたか。

月ノ「いろんな意味で〈やっぱり当たり前なんてないんだな〉って痛感した1年だったし。いまはいましかないからこそ、いまできることを全力で届けることの大事さも痛感しました。いろいろあったけど、改めてGANG PARADEが好きだなって実感したし、メンバーみんなも改めてGANG PARADEとしてやってくぞ!っていう覚悟ができた年だったと思うので。いまは〈これからもがんばっていこう〉っていう晴れやかな気持ちでいっぱいです」

ナルハ「2024年は早かったような、遅かったような……いろんなことがありすぎて、振り返るとよくわかんなくなるんですけど(笑)。でも、来年からももっと変化を起こしていきたいなと思いました。11人で、みんなに〈ギャンパレを観たいな〉〈やっぱ良いグループだな〉って思い続けてもらえるようになっていきたいです」

メイ「私はあっという間でした。13人での〈AVANTGARDE PARADE TOUR〉も2年前ぐらいの感覚だけど、まだ半年前のことで。ホントにいろんなことがあったし、体制が変わるなかで改めて思ったんですけど、これまでいろんな変化に順応して、いろんなことを作ってきたグループだから、この先11人で何をやっても全然それがGANG PARADEって言えると思うし。〈やっぱギャンパレすげえな!〉って思った1年でもありました」

アイナスター

――野音も2024年ですしね。

ユア「大きいワンマンを2本やらせてもらったのはこれまでにない経験だったから、それが今年できたのは1つ大きいことでしたね」

――それを踏まえて2025年はどんな年にしますか?

月ノ「もっと大きな会場で、もっとたくさんライヴがしたいです。バンド・セットでやるっていう夢が1つ叶って、もっといろんな夢を叶えてみたくなったというか」

――欲が増したっていう。

月ノ「はい、センターステージがある会場とか、ギャンパレ超似合うと思うんですよ。だから、やりたいっす」

ノン「2024年は野音とLINE CUBEでやれて、自分自身も達成感があったし、GANG PARADEとしてステージに立てることがホントに嬉しいなって思ったし、来てくれる人の笑顔や嬉しそうな顔が凄く印象に残って。2人辞めていきましたけど(笑)、それでも〈何で自分はここにいるんだろう?〉って考えたら、〈やっぱりGANG PARADEが凄く好きだからだな〉っていう、それだけなんだなって。だから、GANG PARADEを好きでいてくれる人だったり、これから好きになってくれる人を笑顔にできたらいいなっていうのは、ずっと変わらないし、2025年もそうできたらいいなって思います」

GANG PARADEの近作を紹介。
左から、2023年作『OUR PARADE』、同年のEP『The Night Park E.P.』、2024年のシングル『パショギラ/躍動/ROCKを止めるな!!』『Peace☆超パニック/一夏』(すべてワーナー)

左から、草野華余子の2023年作『産地直送vol.1』(KALANCHOE)、演奏に参加した堀江晶太が在籍するPENGUIN RESEARCHの2024年のシングル“Fire and Fear”(SACRA MUSIC)、イガラシが在籍するヒトリエのニュー・シングル“NOTOK”(ソニー)、岸田が在籍する岸田教団 & THE明星ロケッツの2024年作『BERSERKERS』(NBCユニバーサル)

左から、KiSS KiSSの2023年作『FiRST ALBUM』(WACK)、ヤママチミキが客演した月刊偶像の2024年のシングル“遊園 me”(ソニー)、キャン・GP・マイカの2024年のシングル“Hold Me Tight”(WACK)