ベートーヴェンの序曲『レオノーレ』は第2番が素晴らしい! ヤーコプスによるそのオペラの全曲録音は第2番を序曲として演奏。その素晴らしさに狂喜した。続く音楽やレチタティーヴォも全部を一気に聴くことができた。彼の指揮によるモーツァルト『フィガロの結婚』録音以上の名演奏。今聴くべきソプラノのマルリス・ペーターゼンのレオノーレが絶品。大仰な歌唱でなく、人間性に溢れて親近感がある。フロレスタンを歌うマキリミリアン・シュミットと歌う、叫ばず音楽的な二重唱は聴きどころ。フライブルク・バロック・オーケストラは音を叩きつけず、心地よい弾力性と歌心がある演奏を繰り広げている。
ルネ・ヤーコプス(Rene Jacobs)、フライブルク・バロック・オーケストラ(Freiburg Baroque Orchestra)『ベートーヴェン : 歌劇「レオノーレ」Op.72a, 1805年版(第1稿)』その素晴らしさに狂喜
RENE JACOBS , FREIBURG BAROQUE ORCHESTRA
『ベートーヴェン : 歌劇「レオノーレ」Op.72a, 1805年版 (第1稿)』
Harmonia Mundi
2020