インディーズ時代の『EMBLEM』、ファースト・フル・アルバムの『STORY TELLER』で紡がれてきた物語を、完結させるような今作『SYMBOL』。美しくも見知らぬ街に迷い込んでいる錯覚に陥るインストゥルメンタルの“orgin”から、するりと次曲の“emerald city”へと入り込む。光を宿したようなシンセの音が駆けていく中で、〈叫んだ思いで/綴った言葉で/物語は動き出す〉ことを告げる。続く“Jewelry”では、瑞々しいサウンドに煌めくような思い出が映し出されている。ノスタルジックな肌触りの“ファーストトイ”に、ゾクッとするイントロから始まる攻撃的な“DECOY”、アコースティックギターが繊細に奏でる“記念碑”と物語に広がりを見せる。ラストを飾るインストの“Sága”は、『STORY TELLER』の扉に手をかけるようなメロデイー構成。今まで描かれた世界を、また別の視点で見られるスピンオフ的作品でもある。