英国ジャズを現況へ導いたジャズ・リフレッシュトに再注目!
シャバカ・ハッチングスらの活躍で盛り上がるここ数年のロンドン産ジャズ。そのシーンを長らく支えてきたコミュニティーが、2003年に設立されたジャズ・リフレッシュト(以下JR)だ。もともと同名イヴェントとして始まった頃はブロークン・ビーツの流れを汲むクラブ目線の色合いも濃かったようで、2008年のコンピ『Jazz Re:freshed Vol.1』にはディーゴやカイディ・テイタムら往年の西ロンドン巨人たちも名を連ねていた。
10年代に入るとリチャード・スペイヴンやカイディらのEPを送り出し、レーベルとしての機能も活発化。定期的なライヴ/イヴェントを通じてミュージシャンたちの活動を後押しし、〈SXSW〉でのショウケース開催などでその熱を外に広げる動きに寄与している。シャバカも在籍する1000キングスのLPや、新たに契約したゴールデン・ミーンの初作『Through Walls』(2020年)など多くの作品を発表しているJRだが、まずはこのたび日本盤化された3タイトルからリフレッシュされたジャズを味わってみよう。
左から、トマッソ・カッペラット&アストラル・トラヴェルの2013年作『Cosm’ethic』、アシュリー・ヘンリーの2016年作『Ashley Henry’s 5ive』、1000キングスの2018年作『Raw Cause』(すべてJazz Re:freshed)