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仲間と一緒に

 アルバムにはこれまでのツアーで歌ってきた曲を中心に、映画「#ハンド全力」の主題歌として書き下ろした“OH MY GOD”、〈旅〉というテーマが見えてから作ったという“旅に出るならどこまでも”や“君の愛する歌”など、全12曲を収録。強烈にサイケデリックなバンド・サウンドからアコースティックに変化し、ティン・ホイッスルが郷愁を誘う3部構成の“旅に出るならどこまでも”は、アルバムのテーマソング的な一曲だ。

 「“旅に出るならどこまでも”は『THE TRAVELING LIFE』足らしめる曲を模索して、最後に出来た曲です。最初から3部構成ではあったんですけど、夏揶のギターと奈良くんのドラムはびっくりするような感じでしたね(笑)。浮遊感が欲しかったので、テルミンをザ・ぷーの街角マチコさんにお願いして、あと笛のような音も欲しかったから、エンジニアのやっさん(濱野泰政)に言ったら、ティン・ホイッスルの豊田耕三さんを紹介してくれて。自由に吹いてもらったんですけど、すごく気に入ってます」。

 さらなるゲストとしては、andymori時代から交流のある、くるりのファンファンが“HIGH WAY”にトランペットで参加。そして、作曲家/ピアニストのRayonsが“あの日の約束通りに”でアレンジを担当したほか、“ベロベロックンローラー”にオルガン、“ローヌの岸辺”にシンセで参加し、曲調の幅に大きく貢献している。

 「“HIGH WAY”はサビでトランペットが入ってくるのがいいなと思って、ファンファンにオファーしたんですけど、レコーディング・スタジオに向かう途中にくるりの“ハイウェイ”がかかって、サビで同じような〈飛び出せハイウェイ〉っていう輪唱が来たときに、〈ヤバい!〉と思いました(笑)。もともと大好きな曲で、知らずに影響受けちゃってたんでしょうね。“あの日の約束通りに”は一旦完全に丸投げしたんですけど、参考音源にレディオヘッドの“True Love Waits”を送ったのが間違いだったのか、コードもまるっきり変わっちゃって。アンビエントっぽさは欲しかったんですけど、この曲はストレートに気持ちを乗せた楽曲なので、このど真ん中なコード進行を気に入ってたんだなって、そのとき気付きました。なので、コードはあまり崩さずに、自然と自分の弾き語りに添うようなアレンジにしてもらったんです」。