最新型のロックンロール・アニマルのお目見えだ。2012年に西東京の高校で結成された4人組は、〈閃光ライオット〉のグランプリを獲得してもその功名を元に成り上がる素振りは特になく、とにかく尋常ならざるペースでライブに血道を上げてきた。パンキッシュで感情剥き出しの歌と演奏ながら、テンポ・チェンジやブレイクも巧みな楽曲は、単なる勢い任せとは一線を画し、その端々に優れたミュージシャンシップを感じさせる。焦燥とやるせなさを熱情で燃やし尽くすような歌、メランコリックなリフからフリーキーなノイズまで振幅に富んだギター、矢も楯もたまらず激走するベースとドラムス――サンボマスターや銀杏BOYZの登場時にも重なる、事件性に満ちた2枚目のフル・アルバム。