栄光と挫折を経てすっかりヴェテランになったクイーンズのワンダフルな巨漢が、ロマ・ヴィスタに移籍して2年ぶりのアルバムをドロップした。過去にも絡んできたアルケミストやハリー・フラウド、サムアイアム、新鋭のバッジーら多彩な面々がビートを提供し、大ぶりなソウルのネタ使いを駆使したセルフ・プロデュース曲もいい感じだ。ほぼワンマイクのいい湯加減で進行するなか、マグス製のドープで不穏な“Vega”が異彩を放っている。