THE NEWEST ERA
[ 特集 ]2015年のヒップホップ・スタンダード
年明けから話題作が立て続けに届き、またまた熱を帯びるUSヒップホップの世界。各々の魅力に溢れたカラフルキャラクターを紹介していきましょう!
DISC GUIDE
特集に合わせて聴き返したい作品を紹介!
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ミックステープを含め、デジタル作品も律儀にフィジカル化してくる印象の強いストーナー兄貴。シネマティック仲間だったジョーイ・バッドアスを2012年の『K.O.N.Y.』ですかさずフックアップしたのに続き、この最新作にはジョーイも招いたカーク・ナイト制作の“Fhvt BVsturd”を収録。毒特な夢の世界を繰り広げています。
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2000年代半ばから往年のNYサウンドの更新に乗り出し、時代の流れを手繰り寄せた敏腕DJ。“Live From The Era”を収めた『Extended Play』に続くこの最新作では、ジョーイがマイクを握る2曲に加え、CJ・フライとニック・コーショーン参加の“My Time”でプロ・エラをガッチリ支援。他にもジョン・コナーやロジックら注目MCがズラリ!
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THE UNDERACHIEVERS 『Cellar Door: Terminus Ut Exordium』 Brainfeeder/RPM(2014)
プロ・エラと共に〈ビースト・コースト〉運動を推進したブルックリンのデュオ。現時点で唯一のCDとなるこれは、スタティック・セレクターやブランドン・デシェイ、ライアン・ヘムズワース、ラパラックスらが集ったドラッギーな怪盤。片割れのイッサ・ゴールドはジョーイの“My Jeep”にも参加していました。
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ジョーイの新作『B4.Da.$$』ではボートラの“Run Up On Ya”に駆けつけていた彼もまた、新時代のNYスターに他なりません。スタティック・セレクターとのタッグ盤などを経て、ようやく漕ぎ着けたメジャー・デビュー作がこれ。マーク・ロンソン制作によるチャンス・ザ・ラッパーとの“Baby Blue”など旬のうちに賞味を!
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『1999』の頃からジョーイに何度もジャックされるなど、MFドゥームは若き世代からまた新鮮に評価されている模様。ナズ主宰のマス・アピールと契約して話題となったNYの18歳=ビショップ・ネルーも、憧れが高じてか本タッグ作を投下することに。ソロでの本気リリースもそろそろ待たれるところ。
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ジョーイやディアボリック、ディスクロージャーに至るまで、後進の支持を滋養にしてリフレッシュしている昨今のDJプレミア。ロイス・ダ・5’9"とのコンビによる本作は、エイドリアン・ヤング提供の音源をソースにしてブーミンなオーセンティック職人ぶりを追求しています。今年こそはナズとのタッグ盤も出そう?
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西の雄が8年ぶりに放ったアルバムは、ダイアモンドDやジェイク・ワンら新旧の腕利きが奇を衒わぬビートを持ち寄った野太い仕上がりに。 プレミア製の“Good As Gone”ではジョーイの“Unorthodox”をネタ使用して、オーソドキシーの勝利といった感じ。ブロンソンやファショーン、ラプソディらのリレーも熱い!
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〈西海岸のナズ〉とも呼ばれた男が、マーズとのタッグ盤などを経て、本家のレーベル=マス・アピールから投下した勝負の一枚。馴染みのエグザイルを核にしたストイックな感触はシブ好みな従来のイメージを裏切らず。BJ・ザ・シカゴ・キッドやアロー・ブラックの加味した適度な親しみやすさもイイ塩梅です。
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ジョーイ・バッドアスも所属したベイカーズ・クラブに籍を置き、ダック・ダウンと縁深いラズ・フレスコとのミックステープが知られる人。この初作でも90年代マナーをスムースに纏ったスタイルはヤング世代ならではで、男のマンゼル“Midnight Theme”使いが妙に新鮮に響いてくる“Nickel Plated”が良し。
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YOUR OLD DROOG 『Your Old Droog』 Chopped Herring/Your Old Droog(2014)
Soundcloudなどにアップした音源が〈ナズの変名か?〉と憶測を呼んだらしい、NYの新進ラッパーの初作。語り口は確かにそうですが、黒いネタを大ぶりに刻むトラックが異常に男臭いカッコ良さ! 出たばかりのCDヴァージョンは曲数を増量したもので、頭角を表しているスキッズも数曲に関わっています。
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ブロンクスの門番たる大ヴェテランの久々のアルバムは、サンプリング・ソースを自身の演奏から賄う方式で自由度の高いトラックメイクに開眼したという野心作。古今東西のスキル上等なMCたちが味のあるビートに男気を見せるガチンコぶりも痛快そのもの。他DITCメンバーの奮起にも期待したい。
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DIAMOND DISTRICT 『March On Washington Redux』 Mello Music(2015)
オディッシーを中心に各々ソロ作も残すDCのトリオが、評判だった昨年作のリミキシーズを発表。レーベル縁のアポロ・ブラウンを筆頭に14KTやクウェル・クリス、ブラック・ミルクなどデトロイト勢が目立つ一方、ダイアモンドDやスキッズ、ジョンウェインなど、多彩な顔ぶれながらも統一感があります。
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J. COLE 『2014 Forest Hills Drive』 Dreamville/Roc Nation/Columbia(2014)
20代最後の年の暮れにサプライズ・リリースされることなった3枚目のアルバム。ゲスト皆無という昨今では珍しい作品ながら、自身の少年時代を綴ったストーリーにフォーカスさせる意識が強かったのでしょう。2パックの“Runnin’”からビギーの一声をループした“03’ Adolescence”をケンドリック・ラマーはどう聴いたか?