ロンドンとLAで制作された20作目。前作の生々しいバンド感を一部に残しつつ、起承転結に富んだリッチで緻密な音作りがなされている。メロディーやアレンジで初期の彼らを思わせる瞬間もあるが、短編映画のような物語と情緒を綴った詞に感じるのは、齢を重ねた人たちのビターでやるせない人生のワンシーンや、そこに息づく希望だったりする。劇的な展開でどこまでも昂揚していく“Birthday”は彼らの新たなアンセムだ。