コロナ禍で苦境に直面しながらも〈前進〉の姿勢を示した11作目。ヴィブラスラップの音色が効いた歌謡曲タッチの“悲しい微熱”、この荒れ狂う世を生き抜くテーマ・ソングになり得る“ひとひら”、エイサーの温かい空気感にホッとする“花咲か仁慈”、美しく清らかな合唱曲“青葉”、聴き手の心を優しく撫でるような雰囲気のなかに初の台詞パートを忍ばせた“潮満ちぬ”……穏やかさも混沌も分け隔てなく歌っているのが彼女らしい。