最近は俳優や作家として、伸び伸びと活動している印象のCocco。でも彼女が歌を忘れる日など絶対に来ないのだろう。そんなわけで、3年半ぶりのオリジナル作がお目見えだ。平易な言葉で、世界の無常をえぐり出す歌。その芯の強さは変わらないが、声には柔らかな、母性のようなものを纏っていて、それは締めの“ゆりかごのうた”のカヴァーにも顕著だ。全曲良いが、弾き語りに近いシンプルさの“花明り”が白眉。