ニューミュージック世代 (現在50代?)の中には、Tinnaの名は知っていてもその歌をじっくり聴いたという人は少ないかもしれない。78年のデビューからその活動期間はわずか2年足らずだったという事実ゆえ、いつか聴こうと思っているうちに時代は変わっていってしまったせいだ。惣領智子と高橋真理子の2人の歌声は当時のサーカスやハイ・ファイ・セットと比肩する清涼感溢れるもので、そこに加わる彼女たちのベースにあるアメリカ仕込みのポップ・フィーリングがその魅力といえる。昨今のシティ・ポップ・ブームに十分通じる音楽センスをこのベスト(初CD化音源含)で聴いてほしい。