ドレイクやジャスティン・ビーバー曲への客演や先日のグラミー賞ノミネートによって急激に注目を集めている、95年ロングビーチ生まれの若き才能。これまでのEP収録曲に新曲も加え、満を持して世に放つファースト・アルバムが本作だ。憧れと目標にフランク・シナトラ、フランク・オーシャン、サンファの3名を上げており、それぞれの影響はバリトンのクルーナー・ヴォイスと、私的な歌詞世界、神秘的なアンビエント・サウンドの意匠に表れている。ただしそれらのコピーではなく、失恋模様を未練たっぷりに描く“Heartbreak Anniversary”や、諦めきれない想いを歌う“Stuck On You”など心優しい男の自己憐憫に満ちた作風は、憧れの先達とは違う温かい独特の世界観を築いている。