新メンバーの鎮目のどかを迎えた新体制での初めてのリリースは、グループにとっても初のアルバム作品に。過去の名曲群も〈PvP版〉として現在の6で塗り替えつつ、個々のソロ曲も含めて22曲入り(2CD版)といういきなりの特大ヴォリュームは、不安定な時期をもがいて乗り越えた現在の過剰で貪欲なスピード感を実体化したかのよう。幕開けの“CO LO s NA”から新たな代表曲となりそうな“CUTTING EDGE”、ニューウェイヴィーな“濃♡厚♡接♡触”、シアトリカルな“①④才”などなど凄まじく濃密な情報量の快曲が色鮮やかに連なっていく様には圧倒されてしまう。そのようにセンセーショナルな側面に目を奪われがちななかでも、大森靖子のソングライターとしての凄味という大前提を改めて痛感させられる大作。