前作でカヴァーした日本のシティ・ポップにインスパイアされたという34枚目のアルバムは、軽快なイントロとメロウなトラックで魅せる冒頭の“about long night”から、作品の世界観へと一気に惹き込んでいく。洗練されたサウンドを纏って大人の色気たっぷりに響く楽曲はどれも魅力的だし、それらを歌い上げる池森秀一の歌声は、デビューから28年を経ても色褪せることなく心に刺さる。唯一無二の存在感を放つ圧巻の一枚。