2021年の3枚目(!)となるウィンター・アルバムは、〈シティ・ポップ〉を合言葉に動いた年の暮れに相応しい好盤。軽快に滑り出す冒頭の“シュプール”からスキーに出かけたくなり、リゾート作法のAOR“マイナス20℃”など池森秀一の温かい歌声にはやはりロマンティックな舞台がよく似合う。一周回って素晴らしいファンシーなジャケが象徴するように、ユーミンの“恋人はサンタクロース”と桑田佳祐“白い恋人達”を取り上げる直球ぶりもいい!