UA “太陽手に月は心の両手に”

“太陽手に月は心の両手に”(1996年2月21日リリース)の歌詞〈果かない夢の居場所を信じて〉が丙申(ひのえのさる)とリンクします。その一方で、“太陽手に月は心の両手に”はタイトルにもあるように、〈太陽〉があれば〈月〉もあるという陰陽を表現した楽曲です。丙申(ひのえのさる)の大きなテーマは自己表現や自信を持つことですが、それができず〈心の葛藤〉を抱えている人も。そんなときは、今の自分の気持ちに寄り添ってくれるような曲を聴くのもおすすめです。

 

Nulbarich “CHAIN”

2021年4月2日に配信された“CHAIN”は、ドラマ「珈琲いかがでしょう」(テレビ東京系)のエンディングテーマ。丙(ひのえ)は陰陽五行論〈木・火・土・金・水〉でいうと〈火〉。火は味で表すと〈苦い〉なので、ドラマタイトルの〈珈琲〉と楽曲がマッチしています。また、コーヒーは体を冷やす作用があるので、太陽の下で飲むとクールダウン効果にも。楽曲の中に〈それぞれ別々のdrama〉という歌詞が何度も出てくるのですが、このフレーズから〈個性〉だったり〈個々〉が表現され、そこから自己表現やアピールに繋がっていくと感じました。自信を失わず人とは違う自分だけの輝きを見せていけばいい……というメッセージが“CHAIN”から伝わってきます。

 

ICE BOX “冷たいキス”

1994年4月21日にリリースされた音楽ユニットICE BOXのファースト・シングルは、森永製菓「アイスボックス」CMソングで話題になりました。2019年には“冷たいキス (令和元年ver.)”もリリースされましたね。“冷たいキス”をリアルタイムで聴いていた人は自然とテンションが上がる楽曲なのではないでしょうか。丙申(ひのえのさる)には輝く太陽のキーワードがありますが、時間帯でいうと15時~17時の日が沈み始める頃なので、太陽がギラギラ照っている時間から少しズレます。このことからギンギンな太陽=我が強くなり過ぎる自己表現は控えたほうがいいので、“冷たいキス”でクールダウン……という意味を込めて選曲しました。まだまだ暑い夏、この曲を聴いて涼しさやさわやかさを感じてもらえれば、と思います。

 

ラフ&レディ “背番号のないエース”

1986年3月21日にリリースされたラフ&レディのセカンド・シングル。これは、あだち充先生の大人気漫画「タッチ」の劇場版「タッチ 背番号のないエース」のオープニングテーマでした。丙申(ひのえのさる)には輝く、ヒーローというキーワードがあるので、この2つが〈エース〉にリンクしているので選曲しました。8月といえば夏の高校野球が思い浮かびますが、コロナ禍で2020年は中止、2021年は無観客試合で開催予定(8月9日~25日)。今まで当たり前に行われてきたことができない世の中で“背番号のないエース”を聴くと、胸にぐっとくるものがあるのではないでしょうか。また、“背番号のないエース”は少し切ない楽曲なので、沈んでいく太陽=夏の終わりを告げている感じもします。

 

YO-KING​ “Hey!みんな元気かい?”

真心ブラザーズのYO-KINGが作詞作曲しKinKi Kidsに提供した13thシングル(2001年11月14日リリース)。YO-KINGも自身のアルバム『IT'S MY ROCK'N'ROLL』(2003年4月23日リリース)でセルフカヴァーしています。丙申(ひのえのさる)のキーワードである太陽は、輝いていて楽しいイメージ。家族や友人などになかなか会えない世の中ですが、空の上からいろんな人に向けて〈みんな元気?〉と、明るく背中を押してくれたりメッセージを送ってくれているようなポジティヴになれる楽曲。〈雨はいつか止むだろう〉の歌詞が、コロナもいつか終わると言ってくれている気がします。今のこの時代に聴きたい1曲です。

 

Danger Danger “Crazy Nites”

デンジャー・デンジャーのセカンド・アルバム『スクリュー・イット!』(1991年)に収録された楽曲。イントロにインパクトのある“クレイジー・ナイツ”はテレビ番組で使われていたので、洋楽好きでなくても聴いたことがある人も多いのでは? “クレイジー・ナイツ”を直訳すると〈狂った夜〉。丙申(ひのえのさる)の今月は夜の過ごし方が大事だったりも、と冒頭で書きました。この歌詞のように、騒げるようなクレイジーな夜はなかなか過ごせない世の中だけど、いつかまたそんな夜が楽しめる日常が戻りますように、の意味を込めて選曲しました。