速いテンポでキビキビと前進する音楽。若いクーベリックとシカゴ交響楽団のライヴのような熱気に満ちた演奏の集成。マーキュリー・レーベルの音質はモノラルながら、50年代初頭のものとは思えないクリアで生々しいもの。ドヴォルザーク“新世界より”やスメタナ“わが祖国”は入手しやすいアイテムだが、チャイコフスキー“交響曲第4番”“悲愴”、ブラームス“交響曲第1番”は貴重な復刻。CD1枚に約40分程度の余裕ある収録時間で、オリジナル・ジャケットを使用して装丁も凝っている。クーベリック・ファンだけでなく、オーケストラ音楽好きならコレクションとして座右に置いておきたいセットだ。