エッジの効いた音楽で大注目! 民放初幼児向け番組が初のパッケージ化
〈タケモトピアノのCMソングを聞かせると赤ちゃんが泣きやむ〉。そんな都市伝説を聞きつけて実際に試したご家庭も多いのではないだろうか。赤ちゃんの親は誰もが藁にもすがる思いで〈泣きやむ動画〉を探している。とはいえYouTubeを見せっぱなしにすると、見てほしくない動画まで見てしまう……そんな悩みを抱えた我らがテレビ東京の子育て中社員たちが、視聴率度外視(?)で作った番組が「シナぷしゅ」。民放初の0~2歳児向け番組として、毎週月曜~金曜朝7:35~8:00に放送中だ。
そしてこのたび、これまでに放送された歌を集めた番組初のCDとDVDが発売される。幼児向け番組の制作に気鋭のクリエイターが起用されるケースはEテレでもおなじみだが、「シナぷしゅ」には良い意味で〈教育〉から解放された、より自由で、よりエッジィな作品が並ぶ。とはいえ東大赤ちゃんラボが監修しているのだから、赤ちゃんのことをよく考えて作られているのだろう。番組名の〈シナぷしゅ〉は、脳の神経細胞と神経細胞の間にあるつなぎ目〈シナプス〉に由来するとのことだが、まさに赤ちゃんのシナプスがぷしゅっとつながるような動画集である。同時に、目を釘づけにするヴィヴィッドな映像と、童謡からポップス、ロック、演歌、ラップまで色とりどりの音楽は、最新のMV集として大人も楽しめる。
たとえば、坂本美雨の“タベタイ”はおしゃれな食べ物の名前がたくさん出てきて彼女のInstagramを見ているようだし、志人の “とっぴんぱらりのぷぅ”は日本昔話を息継ぎなしで読み上げているようでひときわ異彩を放つ。ちなみに我が家の娘 (7歳)のお気に入りは、高速しりとりが痛快な“おさかなしりとりずかん”と、おっぱいという言葉にドキドキする“OP・PAI・BLUES”とのことだった。
小さい子どものための歌なので、〈ごはんを食べる〉〈着替える〉〈ねんね〉といった基本的な生活習慣をテーマにしたものが多い。だが、これらは大人が健康に暮らすためにも大切なこと。こうした歌を聴いていると、日々の生活のひとつひとつが新鮮に感じられてくるのではないだろうか。赤ちゃんが「シナぷしゅ」に夢中になっている間、ママパパはぷしゅ~っと、仕事に疲れた皆さんも、お休みの日にはこのCD & DVDでぷしゅ~っとしていただきたい。