タワーレコードの全国のスタッフが、己の〈耳〉と〈直感〉だけを基準に世間で話題になる前のアーティストの作品をピックアップし、全店的なプッシュへと繋げる企画〈タワレコメン〉。これまで、相対性理論、神聖かまってちゃん、クリープハイプ、cero、KANA-BOONといった現行シーンの最前線で活躍する錚々たるアクトをいち早く発掘しており、現在は月1回のペースで洋楽と邦楽のオススメ作品を紹介しています。Mikikiでは、そんなタワレコメンの魅力を視聴コンテンツと共にお伝えする特集を先月にスタートしたばかり! 2回目となる今回は2014年9月度の〈邦楽〉編です!!

★2014年9月度の〈洋楽〉編はこちら
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〈邦楽〉編の選考は、前回レポートした〈洋楽〉編と同じタワーレコード本社の会議室にて実施。各店の腕利きバイヤーやスタッフが集結し、各自がオススメの1枚を音源と共に紹介します。今回も、何百タイトルという山のような新譜のなかから計9作品が最終選考に残りました。推薦者が思いの丈をぶつけ合う熱いプレゼンが終わり、いよいよ全員の多数決によって9月度の〈タワレコメン〉が決定! 厳しい予選を勝ち抜いたのは……以下の4タイトル!!

 

★2014年9月度〈タワレコメン〉邦楽編:選出アイテム

Yogee New Waves 『PARAISO』 bayon production/hmc(2014)

 「タワレコメンに選ばれなくてもプッシュするべきアーティスト」という推薦者の熱い言葉も飛び出したYogee New Wavesは、結成からわずか1年で今年の〈FUJI ROCK FESTIVAL〉に出演するなど、今後のインディー・シーンを担う存在と目されている4人組バンド。はっぴいえんどや山下達郎、フィッシュマンズなどに影響を受けたという彼らが鳴らす最新型のポップ・ミュージックは必聴です!

Emerald 『Nostalgical Parade』 FunLandRyCreation(2014)

 元PaperBagLunchboxのナカノヨウスケ(ヴォーカル)が、同グループの劇的な解散を乗り越えて、ネオ・ソウル的な黒さに定評のあるバンド・Modeastと共に結成したEmerald。儚さや脆さを抱えながらも前に進む強さを持ったナカノの歌声と、ロバート・グラスパー以降のブラックなグルーヴ感を備えたバンドのアンサンブルが一体となったサウンドは絶品! 「声が魅力的」とうっとりした表情を見せる女性スタッフの姿も……。

SANABAGUN 『Son of a Gun』 Pヴァイン(2014)

Mikikiでもたびたび取り上げている、メンバー全員が平成生まれの東京発〈生ヒップホップ・チーム〉、SANABAGUN。ホーン隊も含む大所帯のクルーで、渋谷駅周辺で行うストリート・ライヴが局地的に話題を集めています。ジャジー&ファンキーな楽器隊の上で繰り広げられるマイク・リレーはとにかくヒップ! 「夏フェスで観たい!」との声も納得です。

uchuu, 『HAPPY』 Play decibel(2014)

  関西を拠点に活動する男女混成の5人組ロック・バンド、uchuu,(ウチュウ)が放つ現編成では初の音源集。担当者が「一聴したときのインパクトが強かった」と推すサウンドは、エレクトロ/エレクトロニカなどのダンス・ミュージック的エッセンスを、鮮やかな手際でギター・ロックのフォーマットに落とし込んだ今様のスタイル。音を聴いたスタッフから「ライヴが良さそう」といった感想も上がりました!

というわけで、実は4タイトル中3作品が1票差ずつという大混戦の選考となった9月度の〈タワレコメン〉邦楽編。結果的に充実のラインナップとなったのではないでしょうか? なお、早くも10月度の〈タワレコメン〉が決定済み。Mikikiでも追ってレポートを掲載する予定なのでお楽しみに!