青柳いづみこ「ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち」反田恭平や小林愛実らが出場、稀に見る激戦の2021年を聴きこみ審査員の採点にも言及

青柳いづみこ 『ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち』 集英社新書 (2022)
2022.12.22

(コロナウイルス感染症拡大のため一年延期になり)準備期間が十分にあったためか、かつてない完成度とレヴェルの高さで、稀に見る激戦のコンクールとなった2021年開催のショパンコンクール。日本では反田恭平さんや小林愛実さんを中心に報道がなされたが、筆者はより幅広い出場者を深く聴きこみ、伝えている。審査員の好みや美学、それを反映させた点数の付け方にも言及している点が特徴。今回のコンクールに先だって開催された第一回ショパン国際ピリオド楽器コンクールにも深く言及していることが光る。コンクールでのライヴCDも発売されており、併せて本書を読むとより興味が深まることだろう。

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