その筋では高く評価されたウィルキンソンとのタッグ作『Portals』からは3年、ソロ作としては『Torus』(2013年)以来10年ぶりとなるニュー・アルバム。ドラムンベースを真正面から貫いてコマーシャルな舞台で活躍を続けている人はそうはいないが、彼はその位置にいちばん近い人ともいえるだろう。今回はそれよりさらにストイックなモードにシフトしていて、どこか原点回帰的なノリも感じられる。メトリックとの“Trip”のほか、ポーラ&ブライソンやキャメルファット&カルチャー・ショックとのビッグなコラボ・チューンもあるものの、若干の先祖返りも伺わせつつストレートに鳴らしたい音を鳴らす様は実に気持ちがいい。