パット・メセニーが賞賛するギタリストと、クラプトンのベーシストとのコラボ作品!
世界を舞台に活躍する韓国のスーパー・ギタリスト、ジャック・リー。そしてフォープレイのメンバーであり数多くの一流アーティストからのファーストコールを受ける世界最高峰のベーシスト、ネイザン・イースト。この二人が連名によるアルバムを発表した。
「こういうスピリチュアルなアルバムを作ることは、私と同じ教会に通っている方からのアイデアでした。その時に、すぐにネイザンのことを思い出しました。ネイザンとはかれこれ20年ほど多くのプロジェクトで一緒に仕事をしており、連名でアルバムを作りたいとお互いに思っていたんです」
レコーディング・メンバーのスティーヴ・フェローン(ドラムス)、ジョン・ビーズリー(ピアノ)はジャックとネイザンにとって旧知の仲。ゲストのノア・イースト(オルガン)、マイケル・トンプソン(ギター)、平原綾香(ヴォーカル)、住友紀人(キーボード/サックス)も二人と縁のあるミュージシャンだ。
「今年の2月にLAで集まってベーシックな部分を録り、4月にネイザンがエリック・クラプトンのツアーで来日した時に東京で追加録音、その後細かいオーバーダブを重ねて7月にミックスしました」
ジャックの“ヘヴン・ノウズ”やネイザンの“ハート・アンド・ソウル”というオリジナル曲、バッハ、フォーレ、賛美歌、サイモン&ガーファンクルやスティーヴィー・ワンダーのカヴァー、そして平原綾香のヴォーカル・バージョンとマイケル・トンプソンのギターをフィーチャーしたインスト・バージョンの2パターンを収録した“イッツ・ユー”など、心に響く楽曲が並んでいる。
「ジェフ・ベックの訃報を聞いてベック風のトーンで録り直した“アメイジング・グレイス”、バリトン・ギターを使った“ハート・アンド・ソウル”、クラシック・ギターのスタイルをジャズっぽく弾いた“ジョイ”などギタリストとしての新しい試みもたくさんあります。だから全部の曲に思い入れがあります」
本作はゴスペルの精神とジャズの妙技を融合させた力強く崇高な、そして心地よい、稀に見るヒーリング作品に仕上がっている。
「確かにゴスペルの精神が根底にありますが、決してそれだけを強調したかったのではありません。音楽として力強いメロディがあり、聴いて穏やかな気持ちになれて、さらに癒し/希望/愛を感じてもらえる、そんな音楽の持つ厳かなパワーを感じていただければ嬉しいです。このレコーディング・メンバーによるツアーを今年の末か来年の初めに出来ればと思い、準備しているところです」