日本民謡をラテンのリズムと融合させ、新たなダンス・ミュージックとして現代に蘇らせる民謡クルセイダーズ。米軍横田基地のある街、福生で生まれ、ライ・クーダーやイギー・ポップといったレジェンドが注目し、2022~2023年にかけてヨーロッパツアーを成功させるなど、今やワールドワイドに活躍する彼らの6年振りニューアルバムは、高まり続ける評価と期待に充分応える傑作。「旅」をテーマに全国各地の民謡をセレクトした本作は、さらに磨きのかかったサウンド・アレンジで、熱く踊れる仕上がりとなっている。誰もが知る“ソーラン節”の躍動感溢れるアレンジは爽快だ。

 


約6年ぶりの2作目は〈旅〉がコンセプト。“ソーラン節”のようなホーン・セクション+合いの手が明るく映える直球ノリの一方で、ダビーでサイケな味わいの“佐渡おけさ”を筆頭に、クンビアやラテンなどを織り交ぜ、ジリジリと粘っこいグルーヴを醸成していくナンバーもたまらない。日本の民謡集でありながら世界の音楽に触れられる、なんとも風情豊かな一枚だ。