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〈ムード歌謡〉のあるべき姿を追求

“泣かないで”以降の彼の音楽活動を追っていくと、その時代時代における〈ムード歌謡〉のあるべき姿を追求することに精力を傾けている、という表現がやけにピッタリくるのだがどうだろう? 永遠のボス、石原裕次郎に捧げたカバーアルバム『HIROSHI TACHI sings YUJIRO』(2012年)を聴いても、自身の使命を全うしようという気概のようなものがひしひしと感じられるし、こういう試みをスマートに打ち出せる歌手ってこの時代、彼以外にいるだろうか?なんて思いにも駆られてしまうわけだが、いまなお揺るぎないオンリーワンの魅力を放ち続けているという事実にとにかく驚きをおぼえずにはいられないのである。

舘ひろし 『HIROSHI TACHI sings YUJIRO』 DefSTAR(2012)

「あぶ刑事」シリーズを彩った佳曲たち

さて最後に、彼が〈あぶない刑事〉シリーズで発表してきた楽曲について触れていこう。テレビシリーズおよび劇場版の第1作「あぶない刑事」の主題歌に使われた“冷たい太陽”(1986年)は、ハードボイルドの線を狙ったアダルトなポップチューンで、彼が演じる〈タカ〉のイメージに重なり合う仕上がりだ。続いて、テレビシリーズ「もっとあぶない刑事」および劇場版「またまたあぶない刑事」で使用された“翼を拡げて~open your heart~”(1988年)は、舘ひろしらしいメロディーラインが光るアップチューンであり、よりいっそう勢いを増す同シリーズのテンションを反映した作りとなっていた。

舘ひろし 『あぶない刑事 TAKA THE BEST』 DefSTAR(2012)

舘ひろし 『ANTHOLOGY ~40th ANNIVERSARY BEST ALBUM~』 ARIOLA JAPAN(2015)

このほか映画シリーズに登場する主題歌では、エキゾティックなムードに包まれた“夜を抱きしめて”(1989年/映画「もっともあぶない刑事」主題歌)、ワイルドなギターが全編を彩る“CRY OUT~泣いていいよ~”(1998年/映画「あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE」主題歌)、小粋でジャジーなサウンドを聴かせる“貴女と…”(2005年/映画「まだまだあぶない刑事」主題歌)などがあるが、どれも「あぶ刑事」の世界にマッチした佳曲ばかりで、それぞれ高い人気を誇っている。

 


MOVIE INFORMATION
帰ってきた あぶない刑事

監督:原廣利
脚本:大川俊道/岡芳郎
音楽:岩本裕司
挿入歌:ロザリーナ “no plan”
製作プロダクション:セントラル・アーツ

■キャスト
舘ひろし/浅野温子/仲村トオル/柴田恭兵/土屋太鳳/西野七瀬/早乙女太一/深水元基/ベンガル/長谷部香苗/鈴木康介/小越勇輝/杉本哲太/岸谷五朗/吉瀬美智子

全国劇場にて絶賛公開中!

🄫2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

「帰ってきた あぶない刑事」公式サイト:https://abu-deka.com/