「東大アイラー」の〈最強コンビ〉(帯文より)による対談本。「アフロ・ディズニー2」から14年ぶりだが、純粋な対談、いや、雑談というか放談集という点で珍しい構成かも。坂本龍一 × 高橋悠治「長電話」をはじめ対談集5冊をネタにしているものの、本の内容には大して触れず自在かつ奔放におしゃべりを繰り広げる。特に〈III 闘争のエチカ〉の後半は笑ったし、音楽家が何をすべきかという意味で重要……ではないか? 中心にあるのは大谷のまえがきにある〈雑誌文化〉の記憶、そして菊地のあとがきにある〈言い間違い〉、さらに80年代文化とYMOへのトリビュートか。各ネタ本を踏襲した章ごとに異なる本文組も最高。
「たのしむ知識 菊地成孔と大谷能生の雑な教養」自在かつ奔放におしゃべりを繰り広げる「東大アイラー」の〈最強コンビ〉放談集
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