思いのほかアルバムごとの表情が違って感じられるバンドだが、それはヴォーカルのヘザーをはじめとするメンバーたちがまだまだ成長や変化を繰り返しているということだろう。2年の歳月をかけて作られたというこの4作目では、前作『Unwanted』(2022年)の反抗的なポップ・パンク感が明確に後退し、色彩を鮮やかになった歌声が自然な明るさやラヴリーさを獲得している。よりタイトになったバッキングもギター・ロックもネオアコも内包したオルタナ・ポップをポジティヴに響かせている。その結果として全体的に肩肘張らないキャッチーさが瑞々しく横溢し、曲の粒の揃い具合もいままででいちばんです!