カインズホーム感とヴィジュアル系感の両立
――そして、リードトラックとしてMVも公開されている“LOST CHILD”。作曲はdagakiさんです。リードトラックの選定基準は?
tink「良さ!」
dagaki「ありがとうございます」
――Real Soundのインタビューで、色々な十字架の曲はメンバーが温めていた曲と新規に作った曲があるとおっしゃっています。この曲はどちらですか?
dagaki「僕がギターボーカルだったバンドをやっていた頃に作った曲が原案で、色々な十字架のために作り直したんです。
僕はデモを作り込むタイプなんですけど、この曲はもう……めちゃめちゃしっかり作っちゃったものを、メンバーに渡したらそのまま再現してくれました」
tink「このままが一番いい、完成度高い」
(頷くメンバーたち)
kikato「シンプルによかった」
dagaki「ギターは全編通して絡む感じで、アルペジオもこっちが弾いてこっちが弾いて……みたいな。Bメロも作り込んじゃったから、本当に私のエゴを受け止めてくれてありがとうございました」
――言葉選びが秀逸ですよね。〈カインズホーム大きすぎて ホグワーツくらいある〉って明らかに変なことを言っているけど、語感がいいというか、聴いていて気持ちがいいというか。
tink「元々〈カインズホームがホグワーツみたい〉っていうのは、Twitterでネタとしてやってたんですけど、この曲だなと思って」
地元のカインズホーム、ホグワーツくらい広い。写真切れてるけど左右にまだある。 pic.twitter.com/XNNa00zHX3
— ティンカーベル初野|TVアニメ『ナス』OPテーマ (@josinohimitsu) April 30, 2017
dagaki「2017年ぐらいにもうツイートしてたから、結構あっためてたね〜」
――壮大なイントロから始まり、突然一人称の様子がおかしくなる。
dagaki「急に現実に戻される感じ。いや、現実にもあんまり一人称〈ボキ〉の人はいないんですけど。語尾〈にょ〉も2000年代のアニオタくらいですね」
tink「この曲は前作収録の“スイミーはそういうことではないです”と主人公が一緒なのかな」
――“スイミーはそういうことではないです”にもカインズホームが出てきますね。
tink「だから、自然と出てきた口調ですね」
dagaki「自然と?」
tink「書いてく中で〈こいつの語尾はにょだな、ノスだな〉と浮かんできて、〈既存曲の主人公なんだろうな〉ってあとから気づく、みたいな」
kikato「そのおかげでネジだけじゃなくて、アニメにも詳しいんだなって、人となりが浮かび上がってくるんですよ」
tacato.「こういう人いるよね、みたいな」
misuji「アイツ、今日もいる……みたいな」
kikato「愛着が湧くよね」
tink「歌詞の組み立ては頑張りました。Bメロの〈もうパパとママはここにいないけど 多分隣の資材館(しざいのやかた)にいるよ〉っていうところとかとくに」
dagaki「資材館(しざいかん)じゃない〈やかた〉にね」
tink「よく思いついたなと自分でも思います」
dagaki「カインズ感とヴィジュアル系感がちゃんと出ていて」
tacato.「パパとママもヴィジュアル系の歌詞の定番ですし」
tink「無理やり出しているわけではなく、いますからね。家族連れが」
――落ちサビの盛り上がりもすごいですよね。
tink「ねじーのまーにあーですー(歌う)。当初、dagakiはファルセットをイメージしてたらしいんです」
dagaki「はかない感じをイメージしてたんです」
tink「DIR EN GREYも好きだから、京さんのしゃくり上げる歌い方を参考にしました」
――それで、結果的にドラマチックになっている。
dagaki「あんな歌詞なのに、ちょっと泣けるんです」
――自己紹介しているだけなのに。