
この夜、最も美しい光景が広がった“Time After Time”
「音楽とアートが一体となったステージをみんなで創りあげたいの」。その言葉を具現化するかのように、曲ごとに色を変えていくステージライト。さらに同化するステージ背面のスクリーンが大きな役割を果たしていたが、1989年の〈A Night To Remember Tour〉では武道館のステージいっぱいにブルーのクラシックカーの映像を浮かべていたが、その時とは比べものにならないほどの繊細で鮮やかなブルーな色彩が“I Drove All Night”に溶け込んでいく。この最新技術で魅せることが彼女の求めていたステージの理想形だったことを確信する。
終盤、シンディがライト点灯したスマホを掲げることを客席に促す。「忘れないで、自分が光を灯すことができるってことを」。まばゆい光に包まれたなかでの“Time After Time”の合唱はこの夜最も美しい光景のひとつとなり、過ぎ去りし想いと、できることならばこのまま時間が止まってほしいという儚い想いが交錯していく……。
アンコールは、ステージから客席に降りてファンとハイタッチをしながらアリーナ中央に設けられたサブステージに向かっていく。レインボーのストールを手にすると、風になびいて武道館の天に舞う。彼女自身のアイデンティティでもある“True Colors”の力強い歌声が会場に響きわたり、その空気の震えが直に身体に伝わる。〈True colors are beautiful Like a rainbow〉の合唱。今夜もまだ魔法は解けていなかった――。
メインステージに戻ると“Girls Just Want To Have Fun”が始まる。スクリーンに映し出されたのは女性芸術家・草間彌生。ステージ上の全員が彼女のトレードマークでもあるポルカドット(水玉模様)の衣装を身に着け楽しく大団円。歌から歌へとめくるように物語が展開していきながら、シンディ・ローパーの音楽とアートの融合が見事に結実した。「アリガトウ! ジャアネ!」の言葉でステージを去ったシンディ。初来日から変わらない満面の笑みだった。いちばん伝えたかったのはハッピーでいることなのだろう。

映画「レット・ザ・カナリア・シング」のエンディングでは、シンディはこんな言葉を残している。「またあの場所に戻りたいからよ。永くはいられない場所だからまた戻りたくなる。魔法が起こるあの場所にね」。
日本でシンディのパフォーマンスを体験できる最後の機会となる、全16曲のグレイテストヒッツ的な大満足のフェアウェル公演は、4月23日(水)と25日(金)にも武道館で開催される。
〈Girls Just Want To Have Fun Tour〉は、アナウンス時は日本が最終地だったが、夏の北米再ツアーが追加発表されている。
SETLIST
Cyndi Lauper
Girls Just Wanna Have Fun FAREWELL TOUR
2025年4月22日(火)東京・日本武道館
1. She Bop
2. The Goonies ‘R’ Good Enough
3. When You Were Mine
4. I Drove All Night
5. Who Let In The Rain
6. Iko Iko
7. Funnel Of Love
8. Sally’s Pigeons
9. I’m Gonna Be Strong
10. Sisters OPf Avalon
11. Change Of Heart
12. Time After Time
13. Money Changes Everything
ENCORE
14. True Colors
15. Girls Just Want To Have Fun
4月22日(火)武道館公演セットリストのプレイリスト:https://sonymusicjapan.lnk.to/CyndiJPTour2025TC
LIVE INFORMATION
Cyndi Lauper
Girls Just Wanna Have Fun FAREWELL TOUR ※終了分は割愛
2025年4月23日(水)日本武道館 ※SOLD OUT
開場/開演:18:00/19:00
2025年4月25日(金)日本武道館
開場/開演:18:00/19:00
協力:ソニー・ミュージックレーベルズ
企画・招聘・制作:ウドー音楽事務所