衝撃のデビューから25年、異能のシンガーソングライター、鬼束ちひろの初期4年間を振り返る重要なアイテムがこのたびリリースされた。3枚組Blu-ray BOX「WITHOUT MY DREAM -Second Code-」がそれだ。彼女がアーティストとして歩みを始めたばかりの頃から、絶大な人気を獲得して日本武道館の大舞台に立つまで、激動のなかをがむしゃらに進む鬼束を生々しく映し出すこの映像集。ディスク1は、2001年に開催されたファーストツアー〈CHIHIRO ONITSUKA LIVE TOUR 2001〉のファイナル公演の模様を伝える〈CRADLE ON MY NOISE L*I*V*E ~LIVE INSOMNIA VIDEO EDITION~〉、ディスク2には、一夜限りの伝説の武道館ライブを記録した〈ULTIMATE CRASH ’02 LIVE AT BUDOKAN〉が収録されており、どちらも今回初のBlu-ray化となり、VHS & DVD化の際には未収録だったテイクもふんだんに散りばめられている(ディスク3は初期4年間に制作されたプロモクリップをすべて網羅した〈ME AND MY DEVIL & PRINCESS BELIEVER-Music Video Collection-〉を収録)。
言うまでもなく見どころは、圧倒的な表現力で観る者を釘付けにする稀有なライブパフォーマンスだ。曲によって別の人格が憑依したかのようにガラリと歌い方を変化させるところ、またひと声発するだけで会場の空気を様変わりさせてしまうところなど、異次元の凄みが随所に散りばめられているが、実際のところ、ライブ時の彼女はどのような様子だったのか。それを知るには当時いちばん近くにいた方にお話を伺うのがいいだろう、ということで初期4年間にメインで舞台監督を務められた萩原克彦氏に会いに行った。DREAMS COME TRUE、TM NETWORK、レベッカ、チャットモンチーから、かのジェームス・ブラウンまで数えきれないほどのアーティストたちのステージをサポートしてきた音楽業界の大ベテランが振り返る鬼束ちひろの赤裸々な裏側。


小節のアタマに入った瞬間、ガラッとモードが切り替わる
――鬼束さんとの最初の出会いというのは?
「『the Monster』の頃のDREAMS COME TRUEを担当していたときだったかな? 〈面白いアーティストを紹介する〉と誘われて白金のスタジオに行き、プロデューサーの土屋(望)さんに紹介された記憶があります。そこでいきなり“月光”を聴かされて、その場で固まってしまったんです。なんじゃこの子は!?って」
――曲を通じての出会いが最初だったと。
「そうです。何この歌詞!?ってすごく衝撃を受けました。それからジャクソン・ブラウンのような“BACK DOOR”を聴いて、〈この曲調の差は何!?〉と思ったこともおぼえています。それから、〈今度ライブをやるので手伝ってほしい〉と言われて、〈面白い、やりましょう〉という話になりました」
――彼女の第一印象についてお聞かせください。
「可愛い子でしたよ。〈はじめまして……〉とちょっと緊張気味で、落ち着かない感じで。でも気さくに話していましたね。こちらが過去にどんなことをやってきたのかとかを気にしない子だったから、〈こんなことをやるのが舞台監督のお仕事だよ〉と説明したんです。土屋さんが、〈ステージでやりたいことがあったら全部ハギさんに言うんだよ〉と彼女に言っていましたっけ」
――曲と実像とのギャップはかなりのものがあったと。
「曲の1Aのひと言目に入るまではただの普通の女の子。で、小節のアタマに入った瞬間、ガラッとモードが切り替わるんです。歌い終わったらまた普通に戻るんですけどね。
あと羽毛ちゃん(サウンドプロデューサーの羽毛田丈史)がまだピアノを弾き終わっていないのに、うしろへ移動してコーラを飲み出したり。こちらとしては、〈曲が終わるまでそこに立っててよ、照明を残すんだから〉と言ったことがあります(笑)」
――(笑)。
「コーラの缶をどこでもずっと持っているから、心配して〈土屋さん、これイイの?〉と訊いたら、〈好きだからいいんじゃない〉ということでした。
それで、何曲かやるってなったあるとき、いきなり裸足になったんです。そうやって歌うのが好きなの?と訊いたら、地に足がついている感じがして声が出しやすいんだと。〈じゃあステージでもそうしようか〉となったんですよね」
――なるほど!
「〈ステージ上は俺がかならずキレイにしておくよ〉と約束して。それで100%ウールの半円状のブルーのカーペットを作ったんです。あれね、うちの会社の倉庫にまだ残っているんですよね。いろんな人のライブでも使って、すごく重宝しました」

特別なピアノを2台集めた武道館ライブ
――共同作業を続けていくなかで、徐々に見えてきた部分はどういったものがありましたか?
「〈ライブのスタートはどうするか?〉とか、当初は何もわからなかったんです。ちゃんとアーティストの紹介があるようなイベントもほとんどなかったので、客電も何もない真昼間、BGMが落ちたらステージに出ていって始める、みたいなライブばかりで、何かを仕掛けるなんて発想にはなりませんでした。〈普通に袖から出ていって、“SHINE”のイントロをピアノでいきなり弾いて、声が出た途端、きっとみんなぶっ飛ぶから〉ということで、そのままやったんですよね。あとイントロで歩いてもらった記憶もあるけど、とにかく色々パターンを試しましたよ」
――今回よみがえったライブ映像に触れて、新たに発見されたことなどはありましたか?
「武道館のオープニングをこの間初めて観て、ツインピアノでやったことを改めて思い出しました。ピアニストは羽毛田さんと富樫春生さんというふたり。
実はいろいろと裏話があって、まずステージ上でベーゼンドルファーのインペリアルというピアノを使うのが大前提だったんです。インペリアルというのは世界最大のピアノで、97の鍵盤数があって、左の一番最初のローのオクターブの黒鍵と白鍵が逆になっているやつなんですね。羽毛田さんはベーゼンドルファーが大好きなんですよ。
それを武道館でどう見せるか。〈“月光”とベートーヴェンの“月光”をいっしょに聴かせるツインピアノでスタートするのはどうか〉という話になりました。セットリストに新曲が何曲か含まれていてそれを入れた構成を考えていくと、ストレートショーでやるには流れが良すぎちゃって、引っかかるものがない。それで、羽毛田さんか土屋さんのどちらかだったと思うんですけど、〈クラシックのコンサートみたいに3部構成にしようよ〉というアイディアが出てきました。〈第1楽章はこうで第2楽章はこういう感じ、オケの編成も変わっていくって作り方はどう?〉という。
そして、頭はふたりが弾く“月光”からって決まったら、ベーゼンドルファーが2台欲しいという話になったのですが、ただ当時の日本にはそんなにないんですよ。いろいろあって、日本ベーゼンドルファーの担当者が、〈大阪にあるから持っていきます!〉と言ってくれて、東京と大阪の2つを集結させました。あの形式のライブ〈CHIHIRO ONITSUKA ULTIMATE CRASH ’02〉はトータルで3回あったのかな?(前ツアーで公演中止となっていた大阪フェスティバルホール、仙台サンプラザでの振替公演)」
「ずっと私を見ていて」
――やっぱり武道館ライブの印象が強く残っていらっしゃるんですね。
「しっかり観直したら感動しちゃいましたね。
2002年は、ちょうど鬼束がナーバスになり始めた頃だったんです。いろんな人に対して不信感みたいなものを抱き始めていて。当時って(鬼束が在籍したレーベル)MELODY STAR RECORDSも舞台スタッフもだいたい男畑だったのですが、〈これは絶対女子が必要だ〉と思って、〈舞台監督に女性を入れます〉って勇村さんという女性を入れたんです。
それが功を奏したのですが、鬼束と勇村とのコミュニーションが円滑になっていくにつれて、男性が入っていけない世界が生まれ始めました。その初期段階がこの武道館ライブだったので、あのとき、俺、下手の袖にいないんですよ」
――そうなんですか?
「通常は武道館って舞台高1800cmなんですよ。だけど武道館で初めて1200cmという普通の劇場と同じぐらいの高さにして、セットバックで後ろを開けるか何かしてアリーナだけちょっと見やすいセッティングにしたんです。それで、舞台高を下げたことで袖からもすぐに人が行けるようになるわけです。
そのライブのとき、鬼束が勇村に〈ずっと私を見ていて〉と言ったんですね。〈こんなことを言われたんだけどどうしよう?〉と勇村から相談されました。じゃあ俺はコントロールブースにいるので、クリアカム(インターカム)をかけて勇村とつないで遠隔操作することにしようと。それで、〈勇村、袖に待機して、鬼束をガン見していて〉と頼んだんです。今回映像を観たら、それがちゃんと映っていました」
――へ~!
「それと、鬼束は自分のなかでのモードの切り替えの早さ、これがもう天才的なんです。それを目の当たりにしちゃうと、〈この才能はすごい!〉と、何とかしてついて行きたくなる気持ちが湧いてくる。
照明をやっていた湯浅康正も、〈ヤバい、いっさい手抜きができない〉と言っていました。彼女は光の出所、目の中に過る光とかを敏感に感じる人なので、下手な動き方というか、彼女の感情に対して違った動きの照明を入れたりすると、歌っている最中でも、鋭い目で見られるんですね。武道館の映像を観ていると、1曲ワンシーンぐらいの照明で作っていることが多い。つまり下手に動かしたらダメなんです」
――どこか演劇チックな照明使いが印象的なライブになっていますよね。
「そうそう、シアトリカルな世界というまでには到ってはいないけど、光ひとつだけで鬼束の世界へ完全に持っていけちゃうんです。あとはメンバーに薄くトップサス(スポットライト)が入っているだけとか、そういう世界ですね」
――彼女だけが静かに孤立した世界がみごとに形成されています。
「ステージセットなんか何もいらない。鬼束自身がそこに居たらすべてが成立する世界です。
だから映像担当が大変でした。とにかく暗いんです。20数年前は、カメラがちょうど進化するギリギリぐらいの過渡期ですよね。だからフロント/バックの露出を合わせるのがすごく大変だったはず。鬼束本人に合わせちゃうと背後は何も見えない。今回はデジタルテクノロジーの進化もあって、以前のライブ映像と比べてもだいぶ見やすくなっている気がします。〈あ、あのときの片明かりがちゃんと見える〉と思いましたもん」

ライブの壮絶な迫力は、他の人には出せない
――あとバックの幕が醸し出すダークな雰囲気がステキで、異様で美しい世界が浮かび上がっていますね。
「あれ、ただの黒幕じゃないんですよ。実は紺色なんです。てかりのある生地のやつをこのライブ用に作ったんです」
――どういう意図で用意されたんですか?
「ただのダークの大黒幕じゃおもしろくないと思って。それで、〈照明の変化でも面白く見えるものでいい素材ないかな?〉と探したら、スムースという生地があったんです。すごく重い生地なんですけどね。それにブルー系の照明を当てたら真っ青に見えて、明かりを落としたらただの大黒になる。これ1枚あれば間違いなく鬼束ならではの世界が作れるな、と確信がありました。今回のBlu-rayの映像だと、その青系の色がちゃんと見えるんです」
――個人的にはトム・ウェイツのライブ映像を連想したし、あと映画「ブルーベルベット」のライブシーンに近い感触をおぼえましたね。
「そうそう、まさにそういう世界です。とにかく彼女の歌にはこっち側が自由に遊べるスペースがあるというか、いろいろと作り込める世界観を持っていますからね。すごくやりがいを感じて楽しかったけど、一方で全スタッフ、緊張感をもってやっていたので大変なものがありました」
――お話の端々から当時の緊張感が伝わってきます。
「今日ライブをやるかどうかというスリリングな状況もありましたからね……。点滴を打たないとステージにあがれなかった時期もありましたから」
――ところで鬼束さんから、「演出のここが良かった」というような反応が届いたりすることはあったのでしょうか?
「なんだろうな……。ステージ演出という部分はほとんどしてないんです。そもそも彼女がそこにいること自体が演出のようなものなので、舞台がどうこうというのはなかったと思います。
演奏的なところで〈今日は楽しかったね〉というのはあったかな。〈歌い切った!〉と自分自身を評価することはありました。それで、〈オニ、良かったね!〉と伝えると、〈えへへへへ~〉って照れ笑いして。そういう子だったんです。だから、ステージ上でカアッと目を見開いて歌う鬼束とステージサイドの鬼束はまったくの別人でした」
――その極端な違いは……?
「ナチュラルなものだと思うんですよね。自分の感性をそのまんま表現しているから。自分の書いた詞の世界をどうやったら伝えられるかということだけを念頭に置いて、本能のまんま歌っていたんだと俺は思います。
あの頃、ステージに出る直前は、〈あ~もうダメ!〉って叫んでいましたね。みずから緊張を煽って、ピークの状態でステージに飛び出していったと思ったらら、平然とすごいパフォーマンスをやってのける。終わったらもう何事もなかったかのように、コーラを飲んでいましたね。でもあのライブのときの壮絶な迫力は、他の人には出せませんよね」
「黒装束の天使が空から降ってきた」
――その他、印象深いエピソードなどありますか?
「そうだ、オニが武道館のときにマリア像を持ってきたんですよ。それが映像の最後のカットに収まっています。もともとは勇村が沖縄に行ったとき、シーサーの置物を買って、野音ライブか何かのときにオニの足元に置いたんです。そうしたら、〈こういうのがあると落ち着くね〉という話になって、それで武道館のときに自分でマリア像を持ってきたんですよ」
――最初はシーサーだったんですね。
「勇村はオニについていたから、エピソードがいっぱい出てくると思います。そうそう、武道館の映像には映っていないんですけど、ライブが終わってオニが下手の袖に捌けていくとき、ステージ上からその下にいた勇村にダイブしているんです」
――飛んだんですか?
「そのときの勇村の感想がメールで送られてきたんですけど、いきなり何かがダーッと飛んで来たので、とにかくガバッと受け止めた。いったい何が起きた?と思いながら我に返ると、無邪気な笑顔の鬼束がそこにいたと。そのとき、〈黒装束の天使が空から降ってきた〉と思ったんですって」
――それは忘れがたい体験ですよね。
「鬼束もきっとほっとしたんでしょうね。〈だからしっかりと受け止めた〉と勇村からのメールに書いてありました。でもそこにあった感情は他の誰にもわかりません。ふたりの関係のなかで起きた出来事ですから。ライブが終わってモードがボンッと切り替わって、そうしたら目の前に勇村がいた。それで思わず飛び込んでしまったのかもしれません。ステージ上の鬼束にとって彼女が自分を受け止めてくれる唯一の人だったと」
――舞台からなんとか生還した鬼束さんに手を差し伸べる守護天使に映ったのかもしれませんね。鬼束さんのようなアーティストはやっぱり他には見当たりませんか?
「クセのある人はいっぱいいます(笑)。でも僕にとって鬼束は仕事をやりやすいアーティストでした。自分のことに関してはすべて自分で解決しながら表現していくスタイルなので、俺らがやることに対して〈どうなってるの!〉とツッコミが入ってこないんです」
――「こうして欲しい」という要望が出てこない。
「出てこないというか、〈自分が歌える場所さえ作ってくれればOK〉という感じでした。だから羽毛田さんたちと俺らが〈こうやって見せようか〉と画策しながらポジショニングとかを全部すんなり決めることができたんです。普通だったら、〈オープニングは上から降りてきて……〉みたいな無理難題を突き付けられたりするじゃないですか。そういうのがいっさいないんです。ただそれ以上に緊張感がありましたが(笑)」

最後まで没入してしまう、すごい力がこの映像にはある
――その密度の濃い3年間を振り返って、いま思うことは?
「とにかく楽曲が素晴らしかったな、と。独特な詞の世界観があれば、それとまったく逆の世界観を提示することだってある。ホント天才が出てきちゃった、という感じでした。
だから、ライブは普通のアーティストのように起承転結のあるステージを作っていくのが正しいのかどうか、つねにクエスチョンだったんです。あまりに一曲ごとのインパクトが強すぎたがゆえに。曲それぞれでひとつひとつ個性が成り立っているから、曲ごとにMCを入れてもいいし、逆にまったく喋らないという手段だって取れるんです。通常のライブのパターンに当てはめることができないんですね。
照明にしても、赤、青、生の3色だけで成立してしまいますし。〈あとはあなたが好きに歌って〉と送り出すだけ。そうすることで歌の世界観がより伝わったはずなんです」
――つねに引き算することを心がけたと。
「まったくもって引き算ですね。極端な話、何もいらないんじゃないか?と思います。つまり、(演出が)いらないように見せるために何かを仕込もう、という逆の発想になるといいますか。いちばん難しいやり方ですよね。〈そういえば照明って点いてたっけ? まぁちゃんとステージが見えていたからたぶん点いてたんじゃない?〉と観客に思わせることができたらそれでいいんです」
――彼女がそこにいるだけで成立する世界をめざしたわけですね。
「存在感だけで空間すべてを満たすことができてしまう唯一の人だと思います。あと不可欠なのがコーラですよ(笑)。あの普段とのギャップが、もうね……」
――20数年ぶりに改めてライブ映像に触れて、客観的に感じたことなどがあれば教えてください。
「もう最後まで入り込んでしまいましたよ。中途半端な気持ちで接していたら、観てられないかもしれません。当事者であるはずの自分が客観的になれてすんなり没入できた、そんなすごい力がこの映像にはあります。
そしてその力は今回この映像に初めて触れる人も同様に得られるものだと思んですね。〈これ誰?〉って感じでライブを観始めたとしても、曲が進むにつれてどんどんのめり込んでいってしまうはずです。そんなアーティストってもはやいないですもん」
――今回のBlu-rayには初々しいTSUTAYAのインストアライブから、神々しいまでの武道館ライブまで初期の鬼束さんの変遷が克明に記録されていて、とにかく観ごたえがハンパないです。
「最初の頃、〈すっごい曲だよコレ〉なんて言ってたら、あれよあれよという間に売れて、〈じゃあどこまでどうやる?〉という意識がこちらにもどんどん芽生え始めてきました。
23年前に25年前でしょ? いまのような最新鋭の機材なんて当然ないし、LEDが世の中にちょこっと出てきたぐらいの時代だから。それも非常に高額だったわけじゃないですか。
また、現在のようにデビューしたてのアーティストがドーム公演をやっちゃうとか、そういうこととも違う。そんなふうに聴かせたいタイプの音楽でもないじゃないですか? となると、ツアーの規模とかのラインが見えるわけです。……そうか、“月光”が収録されているデビューアルバムの『インソムニア』って150万枚以上も売れたのか。いまだったらアリーナツアーができちゃいますよ。でも300人クラスのライブハウスとかにも行きました。どうしてそうしたかというと、何もかもが初めてだったから。彼女には〈ゼロからちゃんと教えなきゃ〉というところがあった気がします。〈ファーストツアーだからどうする? いきなりデカいところに行くんじゃなくて、ちっちゃいところでやったら?〉と訊いたら、〈うん〉って言うんで、そういう組み方をしたんです」
誰もやらないことをやろう。鬼束だったらできる
――しかしいまの目で観ても、かなり攻めた内容のライブだと思います。
「あんなこと誰もやらないですよ。〈誰もやらないことをやろう〉というところから始まっていますから。〈こんなことやれないでしょ? でも鬼束だったらできるんじゃない?〉という。土屋さんも羽毛田さんもみんながそういう方向を見ていたんです。
ただ『インソムニア』ツアーのときはまだ何もわからなかったから、〈とりあえずオーソドックスにバンドスタイルでどういう風にやれるか考えよう〉と言った気がします」
――2本を観比べて思うことは?
「〈インソムニア〉の鬼束はすごくライブをハッピーに楽しんでいますね。そこから武道館に向けての道中で彼女はいったいどれだけの闇を潜ってきたんだ?と思えてなりません。そういうのがものすごく浮かび上がっていて、歌に途轍もない説得力を与えています。
と言いつつも、鬼束の気持ち的には実を言うと何も変わっていないまんまどちらのステージにも立っていたんじゃないか?とも思うんです。ただサイズの異なる舞台でただ歌っているだけ、という感じがしちゃうといいますか。そこが鬼束の底知れぬ部分というか、彼女の奥の部分は誰一人として覗きにいくことが許されないんだなと思います」
――そんな違いと変わらない部分を、本作を受け取った皆さんにもぜひ見つけてほしいですね。本日はありがとうございました。
RELEASE INFORMATION

リリース日:2025年8月27日(水)
■完全生産限定盤(3 Blu-ray+2 SHM-CD)

品番:UPXY-9042
価格:22,000円(税抜)
【CRADLE ON MY NOISE L*I*V*E ~LIVE INSOMNIA VIDEO EDITION~ + 5 TRACKS】
2001年11月7日にVHS & DVDで発売された商品を初のBlu-ray化。本作は、2001年8月16日に横浜アリーナにて行われた〈PIA Music Foundation SPECIAL〉での“月光”のライブ映像と、4月28日にSHIBUYA-AXにて行われた〈CHIHIRO ONITSUKA LIVE TOUR 2001〉ファイナル公演の模様の一部を収録している。各所には本人のインタビュー映像も挿入されている映像商品。ツアーファイナル公演より当時は未収録だった“Ash on this road”、“BACK DOOR”、“Tiger in myLove”、“We can go”、“眩暈”を新たに収録した全15曲。
TRACKLIST
Disc 1
1. 月光
2. Ash on this road(未発表)
3.イノセンス
4. BACK DOOR(未発表)
5. edge
6. call
7. シャイン(album ver.)
8. Tiger in my Love(未発表)
9. 螺旋
10. Arrow of Pain
11. Try to cry
12. We can go(未発表)
13. Cage
14. 眩暈(未発表)
15. 月光(album ver.)
【ULTIMATE CRASH ’02 LIVE AT BUDOKAN】-Complete Edition-
2003年5月21日にDVD規格のみで発売された商品に、ライブで演奏されたが、当時は未収録だったジョーン・オズボーンのカバー“One of Us”を追加収録し、伝説の武道館ライブが完全盤として初のBlu-ray化。本作は、2002年11月2日に日本武道館にて行われた〈CHIHIRO ONITSUKA ULTIMATECRASH ’02〉の模様を収録している。
TRACKLIST
Disc 2
1. Introduction
2. NOT YOUR GOD
3. Cage
4. infection
5. 漂流の羽根
6. One of Us(未発表)
7. 眩暈
8. Interlude
9. Tiger in my Love
10. イノセンス
11. edge
12. シャイン
13. BORDERLINE
14. 守ってあげたい
15. 声
16. King of Solitude
17. 月光
18. Castle・imitation
19. BORDERLINE(スタジオライブVer.)
【ME AND MY DEVIL & PRINCESS BELIEVER +】-Music Video Collection-
2001年4月11日にVHS & DVDで発売されたミュージックビデオクリップ集「ME AND MY DEVIL」と2002年12月11日にVHS & DVDで発売されたミュージックビデオクリップ集「PRINCESS BELIEVER」に加えて、東芝EMI在籍時代に映像作品化されなかった4曲のシングルのビデオクリップを収録して初のBlu-ray化。完全生産限定盤であるDeluxe Editionのみ、スペシャルコンテンツとして2001年9月8日に開催された〈infection / LITTLE BEAT RIFLE リリース記念 SPECIAL LIVE〉を収録。200名しか入場できなかったプレミアムライブは、当時CSで4曲が生中継された。中継されなかった“眩暈”も収録した全5曲を完全収録。さらに、〈SHIBUYA TSUTAYA インストア 2000/02/14〉を緊急収録。
TRACKLIST
Disc 3
1. シャイン(unplugged)
2. 月光
3. Cage
4. 眩暈
5. edge
6. We can go
7. 月光(album version)
8. LITTLE BEAT RIFLE
9. ROLLIN’
10. 流星群
11. 茨の海
12. infection
13. King of Solitude
14. Sign
15. Beautiful Fighter
16. 私とワルツを
17. いい日旅立ち・西へ
<スペシャル・トラック1>
1. 月光
2. BACK DOOR
3. One of Us
4. Infection
5. 眩暈
<スペシャル・トラック2>
SHIBUYA TSUTAYA インストア 2000/02/14
【ULTIMATE CRASH ’02 LIVE AT BUDOKAN 2002/11/05】SHM-CD
さらに完全生産限定盤であるDeluxe Editionには、2002年11月2日に日本武道館にて行われた1夜限りの伝説のライブ〈CHIHIRO ONITSUKA ULTIMATE CRASH ’02〉の音源を最新マスタリングした2枚組高音質SHM-CD収録。
Disc 1
1. Introduction
2. NOT YOUR GOD
3. Cage
4. infection
5. 漂流の羽根
6. One of Us
7. 眩暈
8. Interlude
9. Tiger in my Love
Disc 2
1. イノセンス
2. edge
3. シャイン
4. BORDERLINE
5. 守ってあげたい
6. 声
7. King of Solitude
8. 月光
9. Castle・imitation
■通常盤(3 Blu-ray)
品番:UPXY-6125/7
価格:16,500円(税込)
【CRADLE ON MY NOISE L*I*V*E ~LIVE INSOMNIA VIDEO EDITION~ + 5 TRACKS】
2001年11月7日にVHS & DVDで発売された商品を初のBlu-ray化。本作は、2001年8月16日に横浜アリーナにて行われた〈PIA Music Foundation SPECIAL〉での“月光”のライブ映像と、4月28日にSHIBUYA-AXにて行われた〈CHIHIRO ONITSUKA LIVE TOUR 2001〉ファイナル公演の模様の一部を収録している。各所には本人のインタビュー映像も挿入されている映像商品。ツアーファイナル公演より当時は未収録だった“Ash on this road”、“BACK DOOR”、“Tiger in myLove”、“We can go”、“眩暈”を新たに収録した全15曲。
TRACKLIST
Disc 1
1. 月光
2. Ash on this road(未発表)
3.イノセンス
4. BACK DOOR(未発表)
5. edge
6. call
7. シャイン(album ver.)
8. Tiger in my Love(未発表)
9. 螺旋
10. Arrow of Pain
11. Try to cry
12. We can go(未発表)
13. Cage
14. 眩暈(未発表)
15. 月光(album ver.)
【ULTIMATE CRASH ’02 LIVE AT BUDOKAN】-Complete Edition-
2003年5月21日にDVD規格のみで発売された商品に、ライブで演奏されたが、当時は未収録だったジョーン・オズボーンのカバー“One of Us”を追加収録し、伝説の武道館ライブが完全盤として初のBlu-ray化。本作は、2002年11月2日に日本武道館にて行われた〈CHIHIRO ONITSUKA ULTIMATE CRASH ’02〉の模様を収録している。
TRACKLIST
Disc 2
1. Introduction
2. NOT YOUR GOD
3. Cage
4. infection
5. 漂流の羽根
6. One of Us(未発表)
7. 眩暈
8. Interlude
9. Tiger in my Love
10. イノセンス
11. edge
12. シャイン
13. BORDERLINE
14. 守ってあげたい
15. 声
16. King of Solitude
17. 月光
18. Castle・imitation
19. BORDERLINE(スタジオライブVer.)
【ME AND MY DEVIL & PRINCESS BELIEVER +】-Music Video Collection-
2001年4月11日にVHS & DVDで発売されたミュージックビデオクリップ集「ME AND MY DEVIL」と2002年12月11日にVHS & DVDで発売されたミュージックビデオクリップ集「PRINCESS BELIEVER」に加えて、東芝EMI在籍時代に映像作品化されなかった4曲のシングルのビデオクリップを収録して初のBlu-ray化。
TRACKLIST
Disc 3
1. シャイン(unplugged)
2. 月光
3. Cage
4. 眩暈
5. edge
6. We can go
7. 月光(album version)
8. LITTLE BEAT RIFLE
9. ROLLIN’
10. 流星群
11. 茨の海
12. infection
13. King of Solitude
14. Sign
15. Beautiful Fighter
16. 私とワルツを
17. いい日旅立ち・西へ
PROFILE: 鬼束ちひろ
2000年2月発売のCDシングル“シャイン”でデビュー。同年リリースの“月光”がロングヒットを記録。1stアルバム『インソムニア』がオリコンチャート初登場第1位、ミリオンセールスを記録、その後〈日本ゴールドディスク大賞/ロックアルバムオブザイヤー〉を受賞。2001年発売のCDシングル“眩暈”で〈第43回日本レコード大賞作詞賞〉を受賞。2016年に至るまで、22枚のシングル(配信のみ1曲)、6枚のオリジナルアルバムを制作し(ベスト盤/カバー盤を除く)、TVドラマ・劇場版「TRICK」の主題歌をはじめ、映画・ゲーム・ドラマ・CMなど多方面に楽曲が起用されている。バンド名義の活動を挟み、2015年には初の楽曲提供を行い、花岡なつみへ“夏の罪”(ドラマ「エイジハラスメント」主題歌)を提供した。2016年11月、メジャーリリースとしては約5年ぶりとなるシングル“good bye my love”を、さらに2017年2月には6年ぶりとなるニューアルバム『シンドローム』をリリース。同年6月には初のライブアルバム『Tiny Screams』、10月にはライブDVD/Blu-ray「ENDLESS LESSON」をリリース。2018年、約15年ぶりとなるドラマ主題歌としてカップリング曲“Twilight Dreams”がFODオリジナルドラマ「ポルノグラファー」の主題歌に決定した。2019年2月には、シリーズ続編となるFODオリジナルドラマ「ポルノグラファー~インディゴの気分~」へ“End of the world”を書き下ろし、2作連続のドラマ主題歌へ抜擢された。2020年2月9日にデビュー20周年を迎え、オールタイムベスト『REQUIEM AND SILENCE』を2月20日にリリース。11月25日には3年ぶり8枚目となるオリジナルアルバム『HYSTERIA』をリリース。2021年2月24日に映画「劇場版 ポルノグラファー~プレイバック~」の主題歌“スロウダンス”を収録したニューシングル“スロウダンス”をリリース。2021年5月には2020年11月に開催された20周年コンサートツアーの模様を完全収録したライブ映像作品「LIVING WITH A GHOST」をリリース。
オフィシャルサイト:https://www.onitsuka-chihiro.jp/
ユニバーサル ミュージックジャパン オフィシャルサイト:https://www.universal-music.co.jp/chihiro-onitsuka/