ダニエル・ラノワ参加が話題を呼んだ『Amatssou』から約3年ぶりとなる通算10作目は、よりアコースティックな響きとゆったりしたグルーヴを湛えた温もり豊かなサウンドが印象的だ。ホセ・ゴンザレスを迎えた“Imidiwan Takyadam”を筆頭に仲間たちが輪になって対話するように音を紡いでいく光景があちこちに出現、自身のルーツをしっかり見据える作業も本作の大きな核だったことを思わせる。また、ウード奏者のスラファ・エリヤスを交えた“Sagherat Assani”など女性ヴォーカルが彩りを添える場面も印象的で、全体を包む柔らかな響きと郷愁が聴き手の意識を遥かな土地へと静かに誘っていく。