
歌と即興をコンバイン
(『Panorama Pig』収録曲“Trip Trip”を再生)
野中「めちゃくちゃいい曲! でも何がいいか分からないから説明して?」
大野「歌と即興演奏をコンバインした曲で、歌も即興で宅録しています。家での録音だから大声を出せなくて、抑圧的な歌い方になったことが新しい発見でした」
藤井「ミックスしていて〈なんでこんな声なんだ〉と思ったら、家録りだった」
野中「エロ……いや、抑えた声のニュアンスがあるね」
大野「〈エロボイス〉と言われましたね」
野中「ジャケットもちょっと……エロい?」
堀「いや、地球のことを考えて描きました。遠近法で〈有限の画面に無限を描く〉という発想があって。この場合は乳房ですけど」
野中「乳房で無限を……?」
堀「はい。豚の身体も地図のようにループしていて、〈全部を見ようとすると歪む〉というテーマにもつながる絵なんです」
藤井「メルカトル図法みたいにね」

CD、LP、カセットの3形態でリリースされる『ハクブツシ』
大野「アルバムは全12曲を収録。そして! 僕らは、ベスト盤をリリースすることが決定しました! 3形態のフィジカルで、CDが4月22日、カセットが5月20日、LPが6月24日という、1か月ごとに連続リリースします!」
野中「3形態、全部ベスト盤なんですか?」
大野「全部ベスト盤です。ただ、それぞれ内容と色が全然違っていて。まずCDのタイトルは『ハクブツシ「感覚」』。2枚組で、収録可能なギリギリまで曲を詰め込んでいます」
藤井「2枚目も74分を超えていまして、マスタリングの時に幹治の音源を独断でカットしてギリギリに収めました(笑)」
大野「ソロの演奏や、先ほど話した取手市民会館での伝説の〈泣き叫び演奏〉も収録されています(“DON’T CRY ANYMORE -part I-”)。僕がピアノソロで演奏した高橋悠治さんの“指灯明”という曲も入っています」
藤井「そして5月20日に出るカセットは『ハクブツシ「遊び」』。子供が自由研究で昆虫採集する虫かごや、アリの巣観察キットのような遊び心をデザインにも取り入れています」
桒原「カセットの方は、自分たちはマジで名曲だと思っているけど、あまり聴かれていない曲とか、『忘れないで未知子』の時期に生まれたアブストラクトな曲とかがいっぱい入っています。通販番組の音声が入っていたりね」
大野「そして最後の6月24日に出るLPは『ハクブツシ「わざ」』。こちらはベスト・オブ・ベストで、超厳選した歌物10曲を収録しています。ジャケットは星座早見表がモチーフになっています」
野中「どういいのかやっぱり分かんないからさ、ちょっとレコードを聴かせてよ!」
(LPのラッカー盤を再生)
野中「うわ、めちゃくちゃいいね!」
