2年半前のUSデビュー作以降アーバン・ポップを志向してきた彼だが、全曲を本人が手掛けた今作はその極み。EDMマナーに則ってフックを歌でなくシンセが担う表題曲をはじめ、アンビエントR&Bを参照したと思われる“Baby Girl”、キックのみの簡素なトラックの上でエモい歌を際立たせる“Lenny J”など、いわゆるJ-Pop的とされるフォーマットから大きく逸脱した楽曲が目覚ましい。トレンドへ多彩なアプローチをした快作。