前作『Luxury Problems』の衝撃から2年、リリースのたびにモダン・テクノの歴史をべったりと塗り替えてきたアンディ・ストットデムダイク・ステアとのプロジェクト=ミリー&アンドレア名義でのアルバム・リリースを挿んで放たれたこのニュー・アルバムでは、フィールド・レコーディングやサンプルも駆使して、サウンド・プロダクションがさらに進化。全9曲中6曲にヴォーカリストをフィーチャーし、アヴァンギャルドかつエクスペリメンタルな独自の世界を押し広げることに成功している。暗闇を不穏に蠢くビート、どこまでも深い鳴り、そして、ゆらゆらとたゆたうようなヴォーカル。ベーシック・チャンネルを起源とする現行ミニマル・ダブの最進化形態を、とくとご拝聴あれ。