2010年にスタートし、若手ロック・バンドをフックアップし続けているライヴ・イヴェント〈REDLINE〉。ラウド・ロックが台頭している現在、〈REDLINE〉が提示するのはシーンの活性化と次世代を作ることの出来るアクトだ。昨年12月10日にCrystal Lake、NOISEMAKER、Survive Said The Prophet、wrong cityという気鋭の4バンドの楽曲を収録したオムニバス盤『REDLINE RIOT』がリリースされ、この4組による全国7か所を巡る合同ツアー〈REDLINE RIOT TOUR 2015〉が、1月27日(火)に恵比寿LIQUIDROOMで行われるファイナルに向け絶賛開催中。ここでは、大盛況に終わったツアー初日、1月10日の札幌公演の模様をレポートする。
会場の札幌BESSIE HALLには開演前から多くのオーディエンスが詰めかけ、フロアにはソールドアウトとなった〈REDLINE RIOT TOUR 2015〉初日への期待感が充満。記念すべき1発目のステージは、正式音源が未発売にも関わらず耳の早い各地のオーディエンスから支持を集め、『REDLINE RIOT』が初の正式音源となった東京発の5人組、Survive Said The Prophet。活動の基本としてライヴ一本一本を大切にしながら進んできた彼ららしい、鋭いメッセージと独特の世界観が合わさったパフォーマンスで会場全体を即座に圧倒。『REDLINE RIOT』で初めて彼らを知ったオーディエンスも多いはずだが、フロアの最後方まで高く拳が上がり、それに応えるようにバンドはさらに加速。いきなり最高の空間を出現させていた。
興奮冷めやらぬ中、2番手となる東京出身のメタルコア・バンド、Crystal Lakeがライヴをスタート。すると会場の雰囲気は一転、モッシュピットが発生しオーディエンスは待ってました!とばかりに踊り出す。シンガロング・パートではマイクの奪い合いで人が折り重なるなど、熱気を帯びたカオスな空間は時を刻むごとにフロアを飲み込んでいく。〈理性なんかいらない〉という表現が相応しい、圧巻のステージとなった。
どこかメランコリックな音階のSEをバックに登場したのは、2012年結成と活動期間はまだ短いものの高い人気を誇る4人組、wrong city。Victor(ボーカル)の伸びのある歌声に会場は一瞬で魅了され、体が自然と動いていく。疾走感のあるビートに合わせて拳が突きあげられ、クラウド・サーファーも出現! MCではほかの出演者をいじるなど、4組の仲の良さが垣間見られる場面も。しかし彼らのステージからは、互いに尊敬できる仲間への妥協無き闘争心もあることがビリビリと伝わるものだった。
〈REDLINE RIOT TOUR 2015〉初日のトリを飾るのは、地元・札幌が生んだ実力派の4人組バンド、NOISEMAKER。メンバーの登場にこの日一番の歓声が上がり、間髪入れずトップギアで始まったパフォーマンスに乗り遅れることなくフロアも熱く応え、あっという間に人の波、波、波。少し期間が空いてしまった札幌でのライヴということで、〈おかえり〉と〈ただいま〉が激しくぶつかり合い、オーディエンスは終始宙を舞う。底無しのポテンシャルでさらに進化したサウンドは、BESSIE HALLのすべてを溶かしながらオーディエンスの心に刺さっていくようだった。
〈REDLINE & TOWER RECORDS presents"REDLINE RIOT TOUR 2015"〉今後の日程
日時/会場:
1月23日(金) 愛知・名古屋APOLLO BASE
1月25日(日) 大阪・梅田Shangri-La
1月27日(火) 東京・恵比寿LIQUIDROOM
チケット詳細:http://www.redlineriot.jp/