ソウル通から熱い支持を得る本格シンガーの2作目。今作でメジャー・デビューとはいえスタンスはブレることなく、所属レーベルのSWEET SOULのディレクションのもと、改めてその実力を発揮しきった快作だ。ライヴでも十八番のアレサ・フランクリン“Rock Steady”のカヴァーに加え、ゴードン・チェンバース作の滋味溢れるバラードを切々と歌う“Dreams”、熱を帯びたシャウトを繰り出すゴーゴー・ファンク“Forget About It”などのオリジナル曲も上々。そして何より、ブルース、ゴスペル、ジャズなど、どんなテイストの楽曲も彼女流に聴かせる歌声の支配力と安定感こそ恐るべし。ソウル・ミュージックに肝を据えてメジャー進出した彼女が、表題の如くどこまでも〈上昇〉していくことを期待したい。