音楽とアートが織りなす日本屈指のカルチャー・フェスティヴァル、〈GREENROOM FESTIVAL〉の開催がいよいよ今週末5月20日(土)、21日(日)に迫ってきた。Mikikiでは横浜・赤レンガ倉庫という最高のロケーションを舞台に年々パワーアップする人気フェスを大特集。前2回では、関係者などを招いた座談会の模様を前後編にわたって掲載し、その魅力と今年の観どころを解説してきた。
最終回となる今回は、〈SUMMER SONIC〉などのフェスや音楽番組の司会もこなすタレントの奥浜レイラ、音楽評論家の小野島大、音楽ライター/ジャズ評論家の柳樂光隆(五十音順)という、世代や音楽的嗜好の異なる3名に、〈自分ならこう周る!〉というルートマップの作成を依頼。各々が思う〈GREENROOM〉の魅力や出演アーティストの観どころを盛り込んだテキストと共に、当日の参考のひとつとしてほしい。なお、テキスト内の出演アーティスト名は〈GREENROOM〉公式サイトのアーティスト・ページにリンクしており、そちらに飛ぶとプロフィールや視聴音源も掲載されているので、併せてチェックして! *Mikiki編集部
奥浜レイラのタイムテーブル
すっかり欲張りなタイムテーブルになってしまいました。今回、出演陣の音楽性が実に多彩ですが、女性シンガー・ソングライターの方だけ見てもそれが顕著。というわけで、初日は岩崎愛さんの温もり溢れる歌声からスタート。昨年出たアルバム『It's Me』、どの曲も素晴らしいのです。続いてはNakamuraEmiさん。かぶりつきで観たいから早めに行こう。一つ残らず言葉のパンチを受けたい。そこからが困った。観たいステージが思いっきり重なっているので、bonobosとSANABAGUN.を半分ずつ観ることになりそう。失礼だと思いながらも、フェスってこういうことありますよね……。
さて、この移動で体力を使い果たさないように気を付けつつ(この〈気を付ける〉は主にお酒を控えるという意味)、続けてニュー・マスターサウンズのファンクネスを全身で味わう。観終わると17時くらい。ここで音楽からちょっと離れてヨガ・ブースへ。柄にもなく最近ヨガにハマっているから、というどうでもいい奥浜情報は置いておいて、突然ですがここで「モテキ」ファンの皆さんにもお伝えしておきたいことが。ドラマ版「モテキ」で小宮山夏樹役を演じられていた松本莉緒さんが、ヨガ・インストラクターとして17時半から教えてくれるそうです。女優さんだけでなくインストラクターとしても活躍されているのですね。ライヴ観賞の休憩にゆったり身体を動かしたい方は是非。お休みタイムも満喫したあとは日食なつこさん、トリのマイケル・フランティ&スピアヘッドを観て1日目終了!
さて2日目はAwesome City Clubからスタート予定。彼らの音楽は横浜の景色にもマッチして気持ちいいはず! それから先日出かけた仙台のフェス〈ARABAKI ROCK FEST.17〉でもその歌声に衝撃を受けた藤原さくらさん。ポップスを歌って可愛らしく、フォーク・ロックでカッコイイ。続いては2年連続出演のnever young beachへ! どんなに人気者になっても変わらないスタンスで、観るたびに好きになるバンド。それからジェイク・バグも来日のたびに観ている必見のアクト。セルフ・プロデュース作『On My One』(2016年)を経て、コアな音楽フリークもポップ・ミュージック・ファンも巻き込むライヴに期待! イジー・ビズは初来日公演がソールドアウトで見逃してしまったのでしっかり観たいな。これからのR&B界を担っていくホープ、しかもお洒落でキュートなルックスってところが、〈GREENROOM〉にぴったりだと思う。
cero、Yogee New Wavesは同じ時間帯なので非常に悩むところ……仕方ない、当日コインで決めます。ラストはポスト・ロックの重鎮、トータスで〆! ライヴの合間には、アート・スペースも覗きたいな。個人的には過去最高に観たいアクトが盛りだくさんな〈GREENROOM〉。どうかお天気に恵まれますように!