波風も心地よい抜群のロケーションで、最高の音楽、映画、アートに囲まれる2日間。サーフ・カルチャーに根差した人気フェス〈GREENROOM FESTIVAL〉が、5月23日(土)と24日(日)に神奈川・横浜赤レンガ倉庫で今年も開催される。MikikiではそんなGREENROOMの魅力に迫る短期集中連載を掲載中。今回は、株式会社グリーンルームの代表である釜萢直起(かまやち・なおき)氏に、通常の音楽フェスとは異なるGREENROOMの哲学、そして今年度の見どころを語ってもらいました!

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【〈GREENROOM FESTIVAL〉のコンセプト、そして今年の出演者について】

――グリーンルームは2005年スタート、今年で11回目の開催となります。リピーターが多いイヴェントというイメージもあるのですが、〈今年初めて行きます!〉という方のためにも、改めてGREENROOMのコンセプトを教えてください。

「〈GREENROOM FESTIVAL〉のコンセプトは〈Save The Beach、Save The Ocean〉というもので、〈海を守っていきたい〉という考えがベースにあります。いま、海岸が浸食でどんどん減ってきているので、子どもの頃に遊びに行った砂浜が無くなってしまったり、そうした現状をみなさんに知ってもらいたいという想いでやっていますね。フェスとしては、通常の音楽フェスとは違って〈Music/Art/Film〉という形で、その三つをうまくシンクロ/コラボさせているという点が、ほかのイヴェントとの大きな違いになると思います」

――今年のラインナップの見どころを教えてください。まず、ヘッドライナーはウェイラーズオゾマトリということで。

 

「ウェイラーズはガキの頃から旅に出るときは必ず聴いてきて……ボブ・マーリーとウェイラーズは本当に何千回、何万回と聴いてきたせいか、いつもビーチや旅でのワンシーンで頭に残っているんです。それを横浜だったりグリーンルームに来た人に生で聴いてもらえることにすごく興奮していますね。オゾマトリは〈FUJI ROCK FESTIVAL〉で初めて観ました。彼らの観客のなかに降りていくような部分だったりラテンな感じが、うちのフェスにもすごく合うと思うので楽しみですね」

――そんなトリの2組以外の海外勢も、グリーンルームらしいラインナップになったと思うのですが、注目のポイントはどのあたりでしょうか。

ロータスが今回で4度目の来日になるんですが、年々ライヴがすごくよくなっていて。浮遊感があるサウンドというか、とにかくカッコよくて、ぜひ観てもらいたいです」

 

――トミー・ゲレロレイ・バービーだったりも馴染みのあるメンツですね。

「彼らは、僕らが好きなスケート・カルチャーのレジェンドなので。間違いなくカッコいいライヴが観れると思います」

 

――あとは、リトル・バーリーママズ・ガングロウラーズあたりのバンド勢も楽しみです。

「そうですね。みんな初のグリーンルーム出演なので、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。グロウラーズはカリフォルニアの西海岸で、自分たちで〈ビーチ・ゴス〉というイヴェントをやっていたりする面白いバンドです。レイドバックしたフィーリングも好きですね」

 

――一方の国内アクトもヴァラエティーに富んでいて。The Hobo King Bandを従えて登場する佐野元春さんや、藤井フミヤさんの出演には驚きました。

「僕もびっくりしました(笑)。うちのフェスは30代、40代のお客さんが多いのですが、僕自身も佐野さんやフミヤさんの音楽を聴いてきたので、出てくれること自体がすごく嬉しいですね。昨年は加山雄三さんに出ていただいて、その前の年は松崎しげるさんにご出演いただいたり、日本のレジェンドの方に出てもらえることが嬉しいです」

 

――女性アーティストが多いのも特徴的ですよね。原田郁子さんや中納良恵さん、PUSHIMさん、福原美穂さん、小島真由美さん……そのなかでもNao YoshiokaさんはMikiki編集部で話題になっていました。

「Nao Yoshiokaさんは、代官山のLOOPにショーケースを観に行ったときに〈すごくカッコいいライヴをやるな〉と思って。ブッキングしたら合うんじゃないかな?と思って声をかけさせていただきました。歌唱力がスバ抜けていますよね。実は昨年くらいから女性アーティストのブッキングを増やしていて。お客さんも徐々に男女比で女性が高くなってきているので、それに合わせてという意味もありますし、あとは(女性アーティストは)エモーショナルで赤レンガに合うような気がするんです」

 

――そういった背景があったんですね。それに対して、浅井健一さんや怒髪天といったロック勢にも注目ですね。

「僕らのやっているサーフィンだったり、バイクや車もそうですが、一部分は不良のカルチャーのようなものなので。そういったカルチャーのなかに、ロックも入っているんじゃないかと思っていて。僕らはそこで育ってきているので、カッコいい人たちと何かを一緒にできることが楽しみですね」

 

 

【アート、フィルム、そしてカルチャーのバックグラウンドにあるもの】

――では、グリーンルームの特徴である音楽以外のアートやフィルム作品のポイントについても教えてください。

「まずアートは、毎年だいたい24人くらいのアーティストを招聘しています。日本、カリフォルニア、オーストラリア、ハワイあたりのアーティストたちなのですが、やっぱり海の写真や絵だったりが多いですね。いろんなペインターがいますが、アート作品を観た後にライヴを体感するとまた違った感覚が体験できたり、感動したライヴの後に絵や写真を観るといつもと違う感じ方ができるので、音楽だけじゃなく、ぜひアートのエリアにも足を運んでみてほしいですね」

――ちなみにアート作品は購入もできたりするんでしょうか?

「はい、一部の作品はその場で購入できます。好きなアーティストの絵を本人から買えるチャンスってほとんどないと思うんですよ。普通は雑誌で見るだけであったり。絵を描いているアーティストが目の前にいて、その本人から買うことができる数少ないチャンスだと思うので、積極的に彼らに話しかけてもらったら楽しいんじゃないかなと」

――フィルムのラインナップのなかでグッときたのが、伝説のスケートボード集団を追った「ボーンズ・ブリゲード」です。そのメンバーだったゲレロがいるので、すごく意味が出てきますよね。

「そうですね。映画にカルチャーとしての意味を持たせたいので、昨年はジミー・クリフがヘッドライナーだったこともあって〈ハーダー・ゼイ・カム〉を上映しました。今年はトミーやレイ・バービーがいるので〈ボーンズ・ブリゲード〉にしたんです。映画って、カルチャーが全部詰まっていると思うんです。音楽もファッションもミックスされたものだと思うので、そういった部分を感じてほしいですね」

 

――グリーンルームはただの音楽フェスじゃなくて、カルチャーをトータルで見せていきたいという部分ですね。

「カルチャーと、そのバックグラウンドにある〈匂い〉のようなもの。それをフェスで表現したいんです」

――話は変わるのですが、子どものためのスペ―ス〈KIDS PARK〉を設置されていますよね。お子さん連れのお客さんも多いんでしょうか?

「多いですね。エリアも年々拡大しています。やっぱり子どもも遊べて親も楽しめることが大事で。子どもが楽しいから親も楽しくなるし、その逆もあると思うんです。ああいったキッズ・ディスコで子どもが踊ってたら親もニコニコしながら見守っていられるし。そこでダンスしてもらったりできるのは僕らにとってもいいことだなと。フェスとして〈ファミリー感〉はとても大事にしています。家族で来てもらって楽しんでもらえたら嬉しいですね。場所も横浜なので、家族で来やすいロケーションなんじゃないかな? 1歳や2歳の子が来ても、安全に遊べる場所にしたいですね」

――あと、船(PARADISE SHIP)にも乗れるんですよね。

「船は日本のフェスではうちにしかないコンテンツなので大事にしたいです。自分で言うのもなんだけど、船はいいですよね(笑)」

――船上で行われるパーティーだったりイヴェント/フェスはあると思いますが、フェスのなかで船に乗れるというのは、たしかにすごいです(笑)。

「非日常感というか、船に乗っただけで旅の入り口的な気分が味わえますしね」

――では最後に、参加するお客さんへのメッセージをいただけますでしょうか。

「楽しんでもらいたいな、という部分と、やっぱりベースにある〈海〉を大切に守ってほしいな、という気持ちでが大きいですね」

 


GREENROOM FESTIVAL '15
http://greenroom.jp/

【スケジュール】
5月23日(土)、24日(日) 神奈川・横浜赤レンガ倉庫

 

【出演】
〈5月23日〉
OZOMATLI
LOTUS
LITTLE BARRIE
TOMMY GUERRERO
RAY BARBEE
東京スカパラダイスオーケストラ
SPECIAL OTHERS
佐野元春 and The Hobo King Band
浅井健一
さかいゆう
怒髪天
KEMURI
Caravan
原田郁子
Rickie-G
THE MAN with チャーリー・コーセイ
So many tears
DE DE MOUSE + Drumrolls
Nao Yoshioka
Tomoyuki Tanaka(FPMD)
DJ LEGEND オブ 伝説 a.k.a サイプレス上野

〈5月24日〉
THE WAILERS
MAMAS GUN
THE GROWLERS
MAKUA ROTHMAN
BEGIN
レキシ
藤井フミヤ
中納良恵
KIRINJI
Culture xxx × 福原美穂
Def Tech
PUSHIM
FIRE BALL
BAGDAD CAFÉ THE trench town
ペトロールズ
LIFE IS GROOVE
D.W.ニコルズ
小島麻由美
沖野修也KYOTO JAZZ MASSIVE
DJ HASEBE

 

【チケット】
・前売1日券 9,800円(税込)
・前売2日券 17,000円(税込)

〈プレイガイド〉
◆イープラス 
http://eplus.jp/grf/

◆チケットぴあ 
http://pia.jp/t/greenroom/
0570-02-9999(Pコード:254-782)

◆ローソンチケット
http://l-tike.com/greenroom/
0570-084-003(Lコード:79966)

◆CNプレイガイド
http://www.cnplayguide.com/grf/
0570-08-9999

◆チケットJCB
http://w1.t-jcb.com/greenroomfestival/

◆カンフェティ
http://www.confetti-web.com/greenroom
0120-240-540(平日10:00~18:00)

◆楽天チケット 
http://r-t.jp/greenroom

◆JTBエンタメチケット
http://lulu-ltd.willnet.ne.jp/ticket/greenroom2015/

◆tvkチケットカウンター
http://www.tvkcom.net/

◆Yahoo!チケット
http://tickets.yahoo.co.jp/tour/grfes151/

 〈店頭販売〉
◆GREENROOM Shibuya
東京都渋谷区宇田川町15-1 PARCO pt.1 B1F
TEL:03-3477-5877
営業時間:10:00 – 21:00(不定休)

◆GREENROOM Kamakura
神奈川県鎌倉市長谷1-15-3
TEL:0467-33-5026
営業時間:10:00 – 18:00(水定休)

◆GREENROOM Daiba
東京都江東区青海1-1-10 ダイバーシティ東京プラザ5F
TEL:03-6426-0565
営業時間:10:00 – 21:00(不定休)

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