カニエ・ウェストがスケプタらグライム・シーンに食指を伸ばしている昨今、そういうのを摘んどきたい人には本作も必聴! ソロで初の全英No.1ヒット“Heatwave”を前煽りとする『Ascent』(2013年)をメジャーに残し、予想通りまたまたビッグ・ダダに舞い戻ってきたワイリーの新作だ。昨年はトレ・ミッションとのコラボを敢行するなど影響力もますます拡大するなか、どうやらこれが最後のアルバムになるそう。そのスケプタのビートによる先行ヒット“On A Level”をはじめ、フッツィーやZドットらに制作を委ねた大半の楽曲ではストイックなグライムに回帰しつつ、キャムロンやプロブレムらを招いた“Lonely”ではかねてからのUS勢への敬意もバウンシーに混在させている。もちろん次を期待していいでしょ!