生楽器と電子音の新しい融合を試みるというコンセプトで活動する中村浩之宇津木紘一によるUN.aの1.st。音楽に対する造詣の深さと、プレイヤーとしての腕。これだけのサウンドをプロデュースする優れたバランス感覚はデビュー作とは信じられない程だ。ゲストのutaeによるクールかつ可憐な表情を併せ持った歌声もUN.aの世界観に大きく寄与している。ジャズ、エレクトロニカ、アンビエント等様々な音が必然性を持って混在する様は、LAシーン、フライング・ロータスらの美意識との共時性を感じさせる。唯一無二の独創性とここまでのポップネスを併せ持ったサウンドにはそうそう出会えない。