なんやかんや韓国のヒップホップ/R&Bネタばかりを記事にしがちなMikikiだが、注目しているのはそこだけじゃないよ!ということで、今回は間もなく来日公演を行う2組を紹介しよう。

まずは、Mikikiでも何度か紹介している……というかメンバーの長谷川陽平氏のインタヴューを敢行したこともある、最近さまざまな理由で話題♡のチャン・ギハと顔たち。これまでにも何度か東京でライヴを行っている彼らが、11月23日(月・祝)に東京・新代田FEVERで初の単独公演を開催する。

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このバンドは、フロントマンのチャン・ギハ、ギターの長谷川を含む6人組。シン・ジュンヒョン(先生)やサヌリムソンゴルメをはじめとした大韓ロックのレジェンドの血を感じさせつつ、そこにモダンかつストレンジな質感をプラス、さらに歌ともラップともつかない独特の歌唱を随所で見せるチャン・ギハのヴォーカルが乗ることで完成した彼らの音楽は、まさに韓国発のロックだ!とも言えるし、見事に他に類を見ないロックであるとも言える。簡単に言うと、カッコイイということだ。

チャン・ギハと顔たちの2014年作『사람의 마음 (人の心)』収録曲“내 사람”

 

今回は、昨年の最新作『사람의 마음 (人の心)』リリース後初の来日公演となるので、同作からのナンバーも聴けるはず! 人の心を鷲掴みにする、〈わかってらっしゃる〉魅せ方もニクいライヴ・パフォーマンスの素晴らしさはあらかじめお約束します。

チャン・ギハと顔たちの2011年作〈チャン・ギハと顔たち〉収録曲“TV를 봤네 (TVをみたよ)”
 
チャン・ギハと顔たちの2011年作〈チャン・ギハと顔たち〉収録曲“그렇고 그런 사이 (いわゆるそんな仲)”
 
2012年の映画「悪いやつら」のサントラ収録曲、チャン・ギハと顔たち“풍문으로 들었소”
 
チャン・ギハと顔たちの2013年の楽曲“좋다 말았네”
最新作『사람의 마음 (人の心)』にリマスター・ヴァージョンが収録

 

さらに、チャン・ギハと顔たちに先駆けて11月20日(土)に東京・渋谷 Tsutaya O-nestで初の来日公演を行うのが、顔たちの後輩にあたる4人組のヒョゴ(HYUKOH)だ。昨年デビューしたばかりで、ソウルは弘大のインディー・シーンを中心に話題を集めた彼ら。今年に入ってPRIMARYの作品にヴォーカルのオヒョクが参加し、さらにはEPIK HIGHタブロYG内に設立した新レーベル=HIGHGRNDの第1弾アーティストとなり、いま初アルバムのリリースが待たれる注目の若手バンドである。

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小気味良いファンク・チューンから、ほんのりジャジーなナンバー、どことなくポーティスヘッドあたりを思わせるヒンヤリとした質感ながら、オヒョクの優しいハイトーン・ヴォーカルの温かみに心が震えるスロウまで、実に良曲揃い。さらに、韓国社会の若者を取り巻く実情を映した等身大のリリックは、本国のヤングたちから共感を得ているという。とにかく、彼らがどんなライヴを観せてくれるか、相当楽しみ!

ヒョゴの2014年のEP『20』収録曲“위잉위잉 (WI ING WI ING)”
 
ヒョゴの2015年のシングル“Panda Bear”
 
ヒョゴの2015年のEP『22』収録曲“Come And Goes”
 
 NHKの番組で放映された〈K-POP新潮流「ヒョゴ」に集まる若者たち〉
どういうところに韓国の若者から共感を得ているかがわかる