マーキー・エースを擁するグライム・コレクティヴ=ファミリー・ツリーの一員でもあるシーンの急先鋒、フェイズ・ミヤケ(日本人が名前から想像するミヤケ感はゼロです……)が、リンスFMのレーベルよりアルバム・デビュー。ファミリー・ツリーの仲間やインガ・コープランド、リトル・シムズらが参加した内容は、チープで簡素なトラック、泥臭いメロディー、不穏なトーンが全体を包み込み、おおよそグライムに必須と考えられる旨味成分が滴り落ちる傑作だ。現行のUSヒップホップやベース・ミュージックのエッセンスも脈打ち、リンスが発信するに相応しい仕上がりとなっている。UKで再燃しているというグライムの熱気に後押しされた重要作であり、2015年もっとも見逃せないリリースのひとつだろう。
グライム・シーンの急先鋒、フェイズ・ミヤケの初作はインガ・コープランドら参加&USヒップホップやベース音楽の要素も脈打つ傑作
Rinse