いまUKロック界をバズらせているシドニーの3人組をご存知だろうか。メジャー各社からの高額オファーを断り、スーパーフードらを輩出してブリット・ポップ・リヴァイヴァル人気に火を点けたインフェクシャスと契約。NME誌が〈ギャラガー・ベイビー〉と評する通り、大合唱系のあのスタイルをサウンドの中心に置き、さらに、アディダスのジャージ+ハットというイアン・ブラウンなファッションを見るまでもなく、随所でサイケなノイズをまぶしてストーン・ローゼズ愛を表明。そのバカみたいに素直な楽曲を聴き、往時のリスナーなら〈マジかよ!?〉と驚愕の声を上げてしまうことだろう。シンプルなギター・リフは思わずコピーしたくなるキャッチーさ。ヒネリは一切なし。己の好きな音を真っ直ぐパフォームする姿に、胸がスカッとした。新しいタグが日々生まれ、進化しているのか、ムダにこじれているのかよくわからない状況のなか、最初から最後まで堂々たる既聴感を貫いたこの初作。私は断固支持します!