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ミリヤが積み重ねてきた10年史をアルバムで振り返る

加藤ミリヤ Rose ソニー(2005)

前年に高校1年生でデビュー、順調にシングルを重ねての初アルバムもピンクのジャケだった。BUDDHA BRANDをベタ敷きした“夜空”やUA使いの“ジョウネツ”、そしてECDへの返歌的な“ディア ロンリーガール”を収め、90年代クラブ・シーンの芳醇さを背景にした個性を早くも確立している。

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加藤ミリヤ Diamond Princess ソニー(2007)

タント・メトロ&デヴォンテの名曲をネタ使いした逸曲“このままずっと朝まで”もあるが、それ以上に“ソツギョウ”など女子高生目線の等身大を強調した側面が印象的なセカンド・アルバム。流麗なディスコ“Eyes on you”からDJ Mitsu the Beats製のメロウな“So special”まで曲調も多彩に!

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加藤ミリヤ TOKYO STAR ソニー(2008)

安室奈美恵を引用した“19 Memories”が象徴するように、10代最後のアルバムとなった3作目。若旦那を迎えたMINMI制作の“LALALA”、SIMONCOMA-CHITARO SOULという(当時の)新世代ラッパーとマイクを回す“FUTURECHECKA”、Cro-Magnonとの“愛は変わらず”などコラボも豪華!

 

加藤ミリヤ Ring ソニー(2009)

『BEST DESTINY』のヒットを挿んでの4作目。“SAYONARAベイベー”では現在もミリヤ作品に欠かせない村山晋一郎と組み、人気のバラード“Aitai”や清水翔太との名コンビによる最初のシングル“Love Forever”、フィリップ・ウー編曲のスロウもあって、以降の指針となったような楽曲が目立つ。

 

加藤ミリヤ HEAVEN ソニー(2010)

オリジナル・アルバムとしては初のチャート1位を記録した5作目。DAISHI DANCEZETTONBACHLOGIC☆Taku Takahashiなど、かつてなく多彩なプロデューサーを起用したことがそのまま内容の華やかさに直結している。スピッツの“ロビンソン”を用いた“X.O.X.O.”も話題に。

 

加藤ミリヤ TRUE LOVERS ソニー(2012)

時代性を反映した☆Taku Takahashi製のダンス・トラック“HEART BEAT”で幕を開ける力作。若旦那との再コラボや清水翔太×SHUNを迎えた“今夜はブギー・バック”のカヴァーという大ネタが看板となる一方、翔太プロデュースによる90年代R&Bテイストの“Baby Love”に彼女らしさが漲る。

 

加藤ミリヤ LOVELAND ソニー(2014)

AI×VERBALとの“RUN FREE”をはじめ、m-flo“LOVER”の続編、久保田利伸の曲提供など、ひと回り大きいトピックも備えた7作目。同時期に上梓した小説「神様」をモチーフとする同名バラードやDAISHI DANCE製のダンス・トラックなど、デビューから10年経って深まった表現力が聴きどころ。

 

加藤ミリヤ MUSE ソニー(2014)

前作から8か月でリリースされた、10周年アニヴァーサリー盤という位置付けのアルバム。HY仲宗根泉と歌った先行カット“YOU”や中島美嘉との連名シングル、さらにはSugar SoulJASMINEらとのコラボを中心に、アリシア・キーズらのカヴァーも収め、リミックス集も付いた豪華な内容に。

 


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VARIOUS ARTISTS 宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について- ユニバーサル(2014)

SPICY CHOCOLATE 渋谷純愛物語2 ユニバーサル(2015)

客演も数多いミリヤだが、ここでは10周年以降の代表的なものを紹介しておこう。まず、宇多田ヒカルのトリビュート盤『宇多田ヒカルのうた -13組の音楽家による13の解釈について-』(ユニバーサル)には“For You”で参加。デビュー前のオーディションで歌った“Automatic”を上掲の『MUSE』でも取り上げた彼女だけに感慨深い経験となったはず。また、昨年はSPICY CHOCOLATEの『渋谷純愛物語2』(ユニバーサル)にてSKY-HIとの好コラボも実現させている。