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活動スタイルの礎を築いた2000年代!

 2000年代に入ってからも、ほぼ年に一枚のペースでアルバムをリリースし、現在まで続いている毎年〈712(ナイフ)の日〉恒例の主催イヴェント〈712 Day Party〉を2001年に初開催するなど、少年ナイフなおこ&あつこのデュオとして精力的に活動してきた。だが、2006年、あつこが結婚を機に脱退。同時期に元ピンクパンダーえつこ(ドラムス)が、2008年には電気キャンディマリリンことりつこ(ベース)がそれぞれサポート期間を経て正式加入。なおこを中心にメンバーを入れ替えながらバンドを続ける現在の活動スタイルがスタートする。また、結成25周年を迎えた2006年は〈フジロック〉ほか、数々の大規模フェスに出演。甲本ヒロト真島昌利bloodthirsty butchers山本精一らが参加したトリビュート・アルバム『Tribute to Shonen Knife - Fork and Spoon』も制作され、その存在感をアピールした。音楽的には、ポップ・パンクに回帰した2005年作『GENKI SHOCK!』(元ルナディーン・ウェアハムがゲスト参加)を経て、新体制で作り上げた2007年作『fun! fun! fun!』からグッとロック色の濃い作風に。 *山口智男

少年ナイフの2005年作『GENKI SHOCK!』収録曲“スパム警告”
2007年作『fun! fun! fun!』収録曲“重力無重力”
2008年作『スーパーグループ』収録曲“Super Group”
 

 


チャレンジ精神が止まらない2010年代!

 2010年3月、ドラムがえつこから元ニーハオ!えみに交代。結成30周年を迎えた2011年には、GO!GO!7188ランナウェイズのトリビュート盤への参加を経て、なおこ、りつこ、えみのラインナップでは初作となるラモーンズのカヴァー・アルバム『大阪ラモーンズ』をリリース。原点回帰を思わせる同作がダメ押しで印象づけた〈少年ナイフ=ポップ・パンク〉というイメージを払拭するという思いも込め、2012年の『Pop Tune』を挿み、2014年作『嵐のオーバードライブ』ではこれまでも時折アプローチしてきたハード・ロックを中心とする70年代のロック・サウンドにとことん迫った。そんな新たなチャレンジは今回のニュー・アルバム『アドベンチャーでぶっとばせ!』でさらなる成果を生むことに。2015年4月の〈四つ葉のクローバーツアー〉ではあつこを迎え入れた初の4人編成でフル・ステージでのライヴを実施。その後、りつこの産休を受けて、6月のUSツアーでもあつこが一時的に復帰。さらにえみの脱退を経て、BRINKYのりさが新たに加入し、現在はなおこ、全面復帰したあつこ、りさというラインナップに。 *山口智男

2012年作『Pop Tune』収録曲“Pop Tune”