〈GRAND PIANO〉レーベルからリリースされるフィリップ・グラス作品集も早三弾。前作の「エチュード」、前々作の「グラスワークス」等で見事な快演を披露したニコラス・ホルヴァートが、満を持して「トリロジー・ソナタ」と「メタモルフォーシス」を取り上げる。本作は敢えて実際の曲の構成を考慮せず、作曲年を遡るように楽曲が配置されている。《メタモルフォーシス》《オリンピアン》を経て、《トリロジー・ソナタ》やその合間を縫う小品、そして世界初録音となる初期の異色作《ソナチネ第2番》へ至る。作風の変遷を見事に利用し、逆行する時の流れが実に心地よい見事な仕上がりの音楽だ。
フィリップ・グラス作品集第3弾は、ニコラス・ホルヴァートが満を持して〈トリロジー・ソナタ〉〈メタモルフォーシス〉を取り上げた一枚
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