ROCK IN DISNEY ~Season of the Beat
ビートの季節! ディズニー・ロック・フェスが開幕だ!!

VARIOUS ARTISTS ROCK IN DISNEY~Season of the Beat Walt Disney(2016)

 昨年はデヴィッド・フォスターの指揮下にアリアナ・グランデからニーヨまで多彩な顔ぶれが集った『We Love Disney』が大きな話題となり、世紀を跨ぐポップ・スタンダードとしてディズニー名曲の存在感はいよいよ増すばかりの昨今。そのように、さまざまな国でさまざまなジャンルのアーティストがさまざまな解釈を競っているディズニー・カヴァー・シーンですが、特に日本で長らく支持を集めているのが〈Disney Rocks〉シリーズに端を発するロッキンなバンド・カヴァー作品でしょう。昨年は『ROCK IN DISNEY』(赤い公園、ACIDMAN、MONGOL800、Plastic Treeらが参加)と『ROCK IN DISNEY~YEAR END PARTY!』([Alexandros]、HEY-SMITH、曽我部恵一BANDらが参加)という充実作が続きましたが、今年はロック・フェス・シーズンの到来に合わせて、『ROCK IN DISNEY~Season of the Beat』が届くことになりました。

 豪華にして個性的な14組のラインナップによるナンバーはすべて新録音。取り上げるディズニー・ソングは、英語詞/日本語詞という選択も含めてそれぞれのアーティスト自身がセレクトし、アレンジも各々が一任されることで、いずれもディズニーの世界がアーティスト個々の独自性で彩られる結果に。いままでのシリーズ作と比べてとりわけ強く感じられるのは、全体的なフレッシュ感でしょう。オープニングを飾るKEYTALKから、シーンの次代を担う実力派アーティスト、邦楽ロック・ファンにはすでにお馴染みの注目新人/新進バンドたちがズラリと並び、意外なところではfox capture planと大森靖子の異色コラボが実現しているのも非常に贅沢なトピックです。

 また、〈Season of the Beat〉な今夏に全国で開催されるさまざまなフェスに参加するアーティストも多く、実際に8月に開催される〈rockin'on presents ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016〉唯一の公式推薦アルバムとなっているのも頷けるところ。この季節に楽しんでおきたい一作として、まさに〈ディズニー・ロック・フェス〉さながらの一枚になっているのです!

 

『ROCK IN DISNEY~Season of the Beat』に参加した次世代の14組を紹介! Pt.1

1. KEYTALK “ミッキーマウス・マーチ”
「ミッキーマウス・クラブ」でお馴染みの“Mickey Mouse March”を元気良く賑やかに披露するのは、昨年の日本武道館公演も成功させ、さらなる飛躍へ向かう4人組。インディー時代のシングル群を集大成した『KTEP COMPLETE』(KOGA)も登場したばかり!

KEYTALKの2016年作『KTEP COMPLETE』収録曲“太陽系リフレイン”

 

2. TOTALFAT “生まれてはじめて”
昨年の『COME TOGETHER, SING WITH US』(RX/UKプロジェクト)も絶好調のTOTALFATは、「アナと雪の女王」から“For the First Time in Forever”をドカドカとパンキッシュに演奏。BIGMAMAの東出真緒によるヴァイオリンもエモーショナルな効果を上げています。

TOTALFATの2015年作『COME TOGETHER, SING WITH US』収録曲“Walls”

 

3. WHITE ASH “プリンセス・ドリーム”
8月にリリースされるニュー・アルバム『Quest』(バップ)も待ち遠しいWHITE ASHは、「ディズニープリンセス」から大名曲“If You Can Dream”をパフォーマンス。原曲のスケールの大きさをシンプルな演奏でドリーミーに広げていくロマンティックな快演に仕立てています。

WHITE ASHの2016年のミニ・アルバム『QUEST』収録曲“Drop”

 

4. ウソツキ “アンダー・ザ・シー”
〈王道うたものバンド〉を謳う4人組は、「リトル・マーメイド」の“Under the Sea”をポップにカヴァー。人懐っこくもクセのある独特の歌世界は、発表したばかりのサード・ミニ・アルバム『一生分のラブレター』(DAIZAWA/UKプロジェクト)でも確認できるはず。

ウソツキの2016年のミニ・アルバム『一生分のラブレター』収録曲“一生分のラブレター”

 

5. 東京カランコロン “ホール・ニュー・ワールド”
年頭にリリースした2枚組の大作『noon/moon』(avex trax)も記憶に新しいポップ・バンドは、オリジナルと同じく男女ヴォーカルの特性を活かして「アラジン」の“A Whole New World”をチョイス。ダイナミックに空へ舞い上がっていくようなアレンジも素晴らしいです。

東京カランコロンの2015年作『noon/moon』収録曲“シンクロする”

 

6. Bentham “ユール・ビー・イン・マイ・ハート”
4枚目のEPとなる新作『ExP』(KOGA)を放ったばかりのエモーショナルな4人組は、「ターザン®」からフィル・コリンズ作のテーマ曲“You'll Be in My Heart”を疾走感たっぷりにパフォーマンス! レゲエを挿み込んだタイトなアレンジの妙も聴きどころでしょう。

Benthamの2016年のEP『ExP』収録曲“僕から君へ”

 

『ROCK IN DISNEY~Season of the Beat』に参加した次世代の14組を紹介! Pt.2

7. fox capture plan×大森靖子 “不思議の国のアリス”
昨年の『BUTTERFLY』(Playwright)がロック方面からも好評価を得ているfox capture planはカヴァー巧者としても知られるジャズ・バンドですが、今回「ふしぎの国のアリス」から“Alice in Wonderland”を取り上げるにあたってヴォーカルにオファーしたのは大森靖子! 最新作『TOKYO BLACK HOLE』(avex trax)でも独特のカラフルな世界を描き出していた彼女の存在感が物語にハマりすぎです!

fox capture planの2015年作『BUTTERFLY』収録曲“Butterfly Effect”
 大森靖子の2016年作『TOKYO BLACK HOLE』収録曲“TOKYO BLACK HOLE”

 

8. KenKen “グリム・グリニング・ゴースト”
ムッシュかまやつ&山岸竜之介とのLIFE IS GROOVEで『コンディション・ファンク』(TENSAIBAKA)を発表するなど、相変わらず多忙な敏腕ベーシストは、多彩な楽器を操って「ホーンテッドマンション」から“Grim, Grinning Ghosts”をシアトリカルに披露。JERK EGGPLANT時代の仲間であるIchiroをギターに迎えているのも注目だ。

LIFE IS GROOVEの2016年作『コンディション・ファンク』収録曲“HIGH TIME”“茜色の空”“ただ ソファーにいて”

 

9. Shout it Out “ゴー・ザ・ディスタンス”
ニュー・シングル“青春のすべて”(ポニーキャニオン)で早くもメジャー・デビューを果たした大阪の新星は、「ヘラクレス」から藤井フミヤ版の日本語詞で“Go the Distance”を勢い良く演奏。バンド自体の瑞々しい初期衝動と楽曲の前向きなメッセージがマッチして響いてきます。

Shout it Outの2016年のシングル“青春のすべて”

 

10. SpecialThanks “自由への扉”
ポップな最新ミニ・アルバム『heavenly』(KOGA)と並行して新編成に移行したメロディック・パンク・バンドは、「塔の上のラプンツェル」から名曲“When Will My Life Begin?”をダンサブルに演奏。Misakiのスウィートな歌声が映える!

SpecialThanksの2016年のミニ・アルバム『heavenly』収録曲“DOUNARUNO!?”

 

11. Civilian Skunk “トゥ・ワールズ”
地元を拠点にしながら海外へも活躍の場を広げ、今年もシングル“ReSTART”(BAMBOO SHOOT)を出している沖縄の4人組は、「ターザン®」の“Two Worlds”を力強くカヴァー。三線をあしらったレゲエ調の展開やシンガロングなパートなどライヴ感を封じ込めた作りが熱い!

Civilian Skunkの2016年のシングル“ReSTART”

 

12. 鷲崎健 “君のようになりたい”
ラジオパーソナリティを起点に、昨年も『What a Pastaful World』(アトミックモンキー)を発表するなど音楽活動にも定評のある鷲崎健は、「ジャングル・ブック」から“I Wan'na Be Like You”を熱唱。ルイ・プリマのエンターテイナー精神を意識したような歌いっぷりがいい。

鷲崎健の2015年作『What a Pastaful World』収録曲“What a Pastaful World ~なんてスパゲティ世界~”

 

13. SAKANAMON “カラー・オブ・ザ・ウィンド”
4枚目のアルバム『HOT ATE』(Getting Better)も好評のスリーピースは、「ポカホンタス」の“Colors of the Wind”をカヴァー。湯川れい子の訳詞が醸し出す独特のリリシズムがバンドの持ち味にうまく溶け合って、アルバムの中でもひと味違う叙情的なカラーを出している。

SAKANAMONの2016年作『HOT ATE』収録曲“UTAGE”

 

14. asobius “小さな世界”
「ニューヨーク・ワールドフェア」からお馴染み“It's a Small World”を幻想的に取り上げたのは、今春の『parade of life』(RX/UKプロジェクト)も好評だった5人組。ポジティヴィティーに溢れたバンド自体の音楽性が原曲のファンタスティックな多幸感に通じるあたりも勝因でしょう。

asobiusの2016年のミニ・アルバム『parade of life』収録曲“big love lovers”