クニモンド瀧口が選曲・監修する人気コンピレーションシリーズ『CITY MUSIC TOKYO』。このたび同シリーズの最新作『CITY MUSIC TOKYO Second Definition』が日本コロムビアからリリースされた。2025年発売の第1弾に続き日本産の〈ジャズファンク〉をテーマにした本作について、クニモンド瀧口に話を訊いた。 *Mikiki編集部

VARIOUS ARTISTS 『CITY MUSIC TOKYO Second Definition』 コロムビア(2026)

 

カッコいい日本のジャズファンクを世界に向けて発信したい

――『CITY MUSIC TOKYO Second Definition』はジャズファンクという切り口で選曲されたそうですね。

「〈CITY POP〉という言葉も今では広く使われるようになりましたが、それが最近自分の考えているものとはちょっと違う感じになってきたんです。それで〈CITY MUSIC〉という言葉で自分なりの切り口でいろいろな音楽を紹介してきたんですけど、最近、海外では日本のジャズやフュージョンがすごく再評価されているじゃないですか。僕がRYUSENKEIで作ったサントラ『Talio』のインスト曲も海外でよく聴かれていることもあって、それでジャズファンクという切り口が面白いんじゃないかと思ったんです。

あと、ジャズファンクって実は子供の頃にテレビや映画のサントラを通じて聴いていたんですよ。もちろん、当時はそれがジャズファンクという音楽だとは意識していなかったけど、子供ながらにそういう音楽が好きだったんですよね」

――僕も瀧口さんと同世代なのでよくわかります。アクション映画とかでよく流れていましたね。

「そうそう。アクションシーンになるとファンキーなビートでギターがワカチャカしてた(笑)。そういうのを子供の頃に聴いて育ったんです。あと、90年代にタワーレコードで働いていた時にジャズファンクが流行ったんですよ。プレスティッジやブルーノートからたくさんの作品が再発されたりして。僕はその頃ジャズは全然聴いていなかったんですけど、改めてジャズファンクを聴いて〈やっぱりカッコいいなあ〉と思って。そして、ジャズバイヤーになったことで本格的にそういう音楽を聴くようになったんです」

――90年代はアシッドジャズの影響で〈踊るジャズ〉が流行りましたよね。

「90年代に踊る場所がディスコからクラブに変わっていったじゃないですか。当時、クラブでかかっていたのもジャズファンクが多かったんですよ。それに、ノーマン・ジェイとかジャイルス・ピーターソンとか、DJたちが選曲したコンピレーションがたくさん出ましたよね。日本では橋本徹さんの『Free Soul』シリーズとかね。

そうしたコンピレーションで知った曲も多かったです。だから、『CITY MUSIC TOKYO』もそういったコンピレーションと同じように、僕の切り口で日本のカッコいい音楽を紹介したいと思っていて。なので、今そういうコンピを世界に向けてやるんだったら、和ジャズとかJフュージョンのよさを広げていきたいと思ったんです」

――今回、選曲する際に何か意識されたことはありますか?

「僕は70年代後半から80年代頭ぐらいの作品が好きなんです。フュージョンになりすぎず、ちょっとクロスオーバー感が残っている洗練されたジャズ。そこがポイントになっているのかな、と思います。自分が好きなものを集めているので、ミッキー吉野グループの曲が2曲も入っていたりするんですけど……あ、ちあきなおみさんの“想影”もバックバンドはミッキー吉野グループでしたね。この頃のミッキー吉野さんが大好きで、フェンダーローズとかムーグとかキーボードの使い方がいいんですよ」

――音色がメロウな感じがしますね。ほどよくポップだし。

「1978年の第1回の『24時間テレビ』にCharさんが出て“Shinin’ You, Shinin’ Day”を歌ったんですけど、ゴダイゴがバックを務めていたんですよ。それをリアルタイムで観て〈カッコいい!〉と思ったんです。自分はそれからずっと好きなんだなって今回思いました。特にゴダイゴになる直前くらいのミッキー吉野グループがいいんですよ」