年頭のEPに続くニュー・アルバムは、ブラッド・オレンジのようなインディーR&Bに真正面からアプローチした作品となった。アトモスフェリックな音像にファルセット・ヴォイスを泳がせた官能的な楽曲群は先達に比肩する仕上がりだが、異様に音数の少ないハウス調の“P House”や、繊細なギターが揺らぐ長尺インスト“Take Baby Steps”のように未整理なナンバーも収められており、この歪さが魅力的。