1930年ピッツバーグ生まれ、17歳でデビュー。アポロ劇場で活躍し、やがて50年代マイルスに、彼だけの「間」を褒められ、バンドメンバーのガーランドはジャマルの様に弾けと言われたという。80年代ニースで見事な演奏を見せて仏での人気を獲得。コンセプチュアルなフランスへの愛に満ちた本作は、アブダル・マリックの詩の朗読をハーリン・ライリー、マノロ・バドレーナの二人の打楽器の不思議なサウンドが包み込むタイトル曲がクオリティの高さを示す。お馴染みの②もこのテンポでの演奏は記憶にないユニークな乗り。《枯葉》での独自なテーマ解釈、一切のクリシェと決別したオリジナリティに脱帽だ。80歳後半にしてこの意欲。